毎月10万円の貯金は現実的？平均値や実践者の割合、実例から見える習慣化のコツとは

将来のために毎月10万円の貯金ができるかどうかは、多くの人が抱える関心事です。物価の上昇や生活コストの増加により、「それって本当に可能なの？」という疑問を持つのは当然です。この記事では、統計データや実際の例を交えながら、毎月10万円の貯金がどれほど一般的なのかを探ります。

日本人の平均貯蓄額と月々の貯蓄率

総務省の家計調査によると、2023年の勤労者世帯（2人以上）の平均貯蓄率は約9.6%。これを年収500万円の家庭で換算すると、月に4万円程度の貯金に相当します。

つまり、月に10万円を貯金できる人は、平均よりかなり高い水準の節約術や収入があると推測できます。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する調査」によれば、単身世帯で毎月10万円以上を貯金している人は全体の約14%。2人以上の世帯でも20%前後です。

つまり、およそ5人に1人程度がこの目標を達成しているということになります。決して不可能ではありませんが、計画性と継続力が問われる目標です。

共通しているのは「固定費の徹底管理」と「自動積立による強制貯金」。たとえば、家賃を収入の25%以内に抑えている、格安SIMに切り替える、不要なサブスクは解約など、細かなコントロールが見られます。

また、給与天引きで定額を積立貯金している人も多く、「使う前に貯める」習慣を構築しています。

月収30万円の場合、生活費や社会保険料などを差し引いた手取りは24万円程度。そのうち10万円を貯金に回すには、かなりストイックな生活が求められます。

一方で月収40万円以上であれば、節約と工夫次第で十分達成可能なラインに入ります。つまり、収入に応じた生活設計が不可欠です。

東京都在住の30代男性（独身）は、年収550万円。都内では家賃が高くなりがちですが、会社の借上げ社宅制度を活用して家賃を4万円に抑えています。

通信費や保険もミニマムにし、月の支出を約14万円に抑えることで、毎月10万円の貯金を3年間継続。現在は貯蓄残高400万円超を達成したとのことです。

毎月10万円の貯金は、誰にとっても簡単な目標ではありませんが、現実的に実践している人が一定数いるのも事実です。必要なのは、ライフスタイルに合った支出管理と、貯金を継続する習慣の構築。

まずは月3万円や5万円から始めて、段階的に目標額を上げていくのも一つの戦略。無理のない計画と、着実な実行が成功の鍵になります。