年金は月収?それとも年収?|ボーナスの扱いと将来の受給額の関係をわかりやすく解説

年金

将来もらえる年金の額は、働いているときの収入によって決まるとよく言われますが、「月収」「年収」「ボーナス」など、どの金額が反映されるのか分かりにくいという方も多いでしょう。この記事では、年金額の計算に使われる基準と、ボーナスの影響について詳しく解説します。

厚生年金の受給額は「標準報酬月額」と「標準賞与額」で決まる

厚生年金保険の保険料は、毎月の給料に応じて決まる「標準報酬月額」と、年3回までのボーナスに適用される「標準賞与額」の2つを基に計算されます。つまり、年収ベースではなく、月収と賞与を分けて管理して計算されているのです。

具体的には、月収は「標準報酬月額」として各月の給与に応じて等級が設定され、ボーナスは「標準賞与額」として1回の支給ごとに上限150万円で登録され、どちらも保険料の計算と将来の年金額に反映されます。

標準報酬月額と等級制度とは

たとえば、月収が26万円の方は、「標準報酬月額26万円」の等級に分類され、毎月の保険料と年金の基礎となる金額が決まります。昇給や減給により月収が変動すれば、この等級も見直されます(定時改定や随時改定)。

年金額はこの標準報酬月額に保険料納付月数をかけたもので決まるため、継続して高い標準報酬月額を維持することが将来の受給額増につながります。

ボーナス(賞与)は年金にどう影響する?

賞与(ボーナス)は「標準賞与額」として扱われ、原則として支給のたびに社会保険料が天引きされます。この賞与分も厚生年金保険料に反映されるため、ボーナスの有無や額も将来の年金額にしっかり影響します。

ただし、標準賞与額として年3回まで・1回150万円までが限度となっています。それを超える賞与分は年金計算には含まれません。

月収が低くボーナスで年収を補っている場合のポイント

ご質問のように「月収が低く、ボーナスで補っている」という場合、月収が低ければ標準報酬月額も低くなります。そのため、月収だけで見ると将来の年金額は少なくなりがちです。

しかし、賞与が毎年支給され、それが社会保険の対象になっていれば、その分もしっかり年金計算に含まれるため安心です。重要なのは、月収+賞与の両方が保険料対象になっているかどうかです。

国民年金は収入に関係なく定額

なお、会社員ではなく自営業・フリーランスなどの方が加入する「国民年金」は、所得や収入に関係なく、月額定額(令和6年度は月16,980円)です。そのため、収入の多寡が将来の年金額に反映されることはありません。

厚生年金は上乗せ分と考えられ、会社員時代の保険料納付記録が将来の年金額に直結します。

まとめ|月収+ボーナスで年金額が決まる

年金の受給額は、「年収」ではなく、「標準報酬月額」と「標準賞与額」から計算されます。したがって、月収が低くても、ボーナスが毎年安定していれば年金額にプラスの影響があります。

将来の年金を増やすには、できる限り長く厚生年金に加入し、保険料の対象となる収入を増やすことが重要です。

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