海外在住者が日本からの年金を受け取る際には、通貨や換金方法によって手元に届く金額が大きく変わることがあります。特にタイに住む日本人にとって、年金がドル建てで送金される場合、実際に受け取るタイバーツへの換金方法に迷うケースが少なくありません。この記事では、年金がタイの銀行にドルで送金された場合の換金プロセスや注意点を解説します。
日本の年金は海外在住者にも受け取り可能
日本に住んでいなくても、日本の公的年金(国民年金・厚生年金)は海外居住者にも支給されます。受け取り方法としては、日本国内の銀行口座を指定しておくか、海外の現地口座に送金してもらう方法の2つがあります。
タイ在住の方の場合、タイの銀行口座に送金を指定しておけば、現地通貨または外貨で受け取ることが可能ですが、どの通貨で着金するかは、送金元と受取銀行の契約や処理方法に依存します。
ドル建て送金が行われるケースとは?
日本から海外の銀行に年金を送金する場合、多くのケースでは「米ドル(USD)」で送られることがあります。これは、日本円から直接タイバーツへ送金するよりも、ドル経由の方が為替処理がスムーズなためです。
たとえば、以下のような流れで送金されます。
- 日本年金機構 → 海外送金業者(または銀行) → タイの銀行(ドルで着金)
- その後、受取人がバーツに換金する
このように、ドルで口座に入金された場合は、その後の換金処理を自分で行う必要があります。
タイの銀行で自動的にバーツに換金される?
ドルで送金された金額が、タイの銀行で自動的にバーツに換金されるかどうかは、銀行口座の種類と設定によって異なります。
- 外貨預金口座:ドルのまま入金され、換金は自身で指示が必要
- バーツ建て口座:受取時に自動的にバーツへ両替される場合が多い
たとえば、タイの大手銀行(Bangkok Bank、Kasikorn Bankなど)では、バーツ口座に対する外貨送金は、銀行がその日の為替レートで自動的に換金する設定になっていることが多いです。ただし、手数料や為替レートには注意が必要です。
街中の両替所で換金することは可能か?
もし年金が外貨預金口座にドルのまま入金された場合、現金で引き出した後に街中の両替所でバーツに換金することも可能です。この方法の利点は、レートが銀行より有利な場合があるという点です。
ただし、高額の現金を持ち歩くリスクや、両替所での本人確認・パスポート提示などの手間もあるため、安全性を優先するなら銀行での換金の方が安心です。
通帳や取引明細で着金通貨を確認する方法
自分の口座に「ドルで振り込まれているのか」「既にバーツに換金されているのか」は、通帳やネットバンキング、または銀行のカスタマーサービスを通じて確認可能です。
以下の点をチェックしてみましょう。
- 入金時の通貨単位(USD表記かTHB表記か)
- 為替手数料の記載の有無
- 入金時に外貨預金口座か、バーツ建て口座か
タイの銀行窓口で「年金の外貨送金がどう処理されるか」について聞くと、丁寧に説明してもらえます。
まとめ:年金の受取通貨と換金方法を事前に確認しよう
日本からタイへ送金される年金がドルで振り込まれている場合、換金方法は銀行口座の種類によって変わります。バーツ建て口座なら自動で換金される可能性がありますが、外貨口座なら自分で指示が必要です。レートや手数料も考慮して、どの方法が最適かを事前に調べ、必要なら銀行に相談することをおすすめします。
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