厚生年金に長年加入していた方が、将来どれくらいの年金を受け取れるのかは、多くの人が気になるテーマです。特に「大卒平均年収レベル」で「38年加入していた」場合、老後の生活設計に大きく関わる数字になります。今回はそのようなケースにおける年金額の目安と、参考となる情報をわかりやすく解説します。
大卒平均年収レベルとは?
まず「大卒平均年収」とは、国税庁の民間給与実態統計調査などによると、長期的には概ね年収450万円〜550万円程度の水準を指します。転職などで年収に変動がある場合でも、全体的にこの水準をキープしていた方が該当します。
たとえば、20代後半で400万円、40代で550万円、60歳前に退職するまでに平均で500万円前後だった方がモデルケースです。
厚生年金38年加入の年金額の試算
厚生年金の受給額は、加入年数・報酬月額・保険料納付実績などをもとに決定されますが、概算の目安として以下のような試算が可能です。
- 加入期間:38年
- 平均標準報酬月額:約35万円(=年収約500万円相当)
- 概算年金額:月額 約15万円~17万円(厚生年金部分のみ)
これに加えて、老齢基礎年金(国民年金分)として月額約6.6万円(令和6年度基準)も支給されるため、合計で月額22万円〜24万円程度となる可能性が高いです。
転職が年金額に与える影響は限定的
今回のように「転職歴が4回ある」としても、その都度厚生年金の被保険者資格が継続していた場合、年金額に大きなマイナス影響は基本的にありません。
大切なのは、「加入期間が通算で長く」「報酬水準が安定していた」ことです。転職のたびに年収が大きく下がるような場合を除けば、大きな減額リスクはないと考えてよいでしょう。
繰上げ・繰下げ受給で受取額は変わる
年金は原則65歳から支給されますが、60〜70歳の間で自由に繰上げ・繰下げすることが可能です。
- 60歳から繰上げ受給すると最大30%減額
- 70歳まで繰下げると最大42%増額
生活状況や就労の有無によって、受け取り開始時期を調整することで老後資金のバランスをとることができます。
実際の声・口コミ:厚生年金38年加入者の例
ネット上の掲示板や経験談によると、以下のような実例もあります。
- 東京都 60代男性:元営業職(年収500万円台)→ 年金月額 約23万円
- 大阪府 60代女性:元事務職(年収400万円台)→ 年金月額 約19万円
いずれも厚生年金38年〜40年加入という共通点があり、モデルケースとして参考になる数字です。
まとめ:年収500万円×38年加入なら老後資金の土台に
大卒平均年収前後で、厚生年金に38年加入していた方であれば、老齢基礎年金と合わせて「月額22万〜24万円」程度の受給が見込まれます。これは、夫婦二人であれば比較的安定した生活が可能なラインとされており、老後資金の大きな支えとなる金額です。
より正確な年金見込額を知るには、「ねんきんネット」や日本年金機構からの「年金定期便」で確認することをおすすめします。
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