引っ越し後、新居に届く郵便物の中には、前の住人宛の重要書類が紛れ込んでいることがあります。中でもクレジットカードが届いた場合、「これはどうすればいいの?」と戸惑う方も多いでしょう。本記事では、誤配されたクレジットカードを受け取った際の正しい対応方法と、誤った対応をした場合のリスクについて詳しく解説します。
まず確認すべき:宛名と差出人
届いた郵便物が自分の名前でない場合、まずは封筒の宛名と差出人を確認しましょう。クレジットカード会社名が記載されている封筒であれば、その重要性は高く、慎重な対応が求められます。
封筒を開封せず、破損させないよう保管しておくことが重要です。開封するとプライバシー侵害や違法行為に該当するおそれがあります。
間違って届いたクレジットカードを開けたら犯罪?
故意に他人宛の郵便物を開封することは、「信書開封罪」(刑法第133条)に該当する可能性があります。また、その中のクレジットカードを使用すれば、「窃盗罪」や「詐欺罪」に問われる可能性もあるため、絶対に使用してはいけません。
たとえ自宅に届いたものであっても、自分宛でないカードは使用すれば重大な犯罪行為になります。
正しい対応:郵便局へ「返送」または「誤配達報告」
このような場合は、封筒に「受取人不在」「転居済み」「この住所に該当者なし」などと明記し、郵便ポストにそのまま投函することで返送可能です。
もし開封してしまった場合でも、封筒とカードを持って郵便局に出向き、事情を説明すれば問題にはなりません。局員が適切に処理してくれます。
クレジットカード会社に直接連絡する方法も
封筒に記載の発行元カード会社のカスタマーセンターへ電話し、「前の住人宛にカードが届いている」旨を伝えると、対応方法を案内してもらえることもあります。
この方法では郵便局に行く手間が省けるうえ、カード会社が情報を把握することでセキュリティ対策にもつながります。
実際にあった事例とその対処
例えば、ある引越し直後の家庭では、数週間後に「前住人名義のクレジットカード」が届きました。その家族は開封せず、「宛先不明」と封筒に書いてポストへ返送し、その後同様の郵便物は届かなくなったとのことです。
また、誤って開封してしまったが郵便局へ持参して説明した結果、特に問題視されず、迅速に処理された事例もあります。
まとめ:他人のクレジットカードを受け取ったときは冷静な対処を
前の住人宛に届いたクレジットカードは、絶対に使用してはいけません。開封・使用は違法行為に該当する可能性があり、思わぬトラブルを招く原因となります。
返送や連絡など、正しい手順で処理することでトラブルを未然に防ぎ、自分自身の身を守ることにもつながります。困ったときは郵便局やカード会社に相談するのが最も安全です。
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