個人事業主として軽貨物運送を始める場合、自動車保険の加入は業務継続に欠かせない重要な要素です。特にリース契約で車両を使う場合、自賠責保険はすでに付帯していることが多いため、「任意保険のみ加入したい」と考える人も少なくありません。この記事では、そのような状況に対応できる自動車保険の基礎知識と、実務上の注意点をわかりやすく解説します。
そもそも任意保険だけの加入はできる？
結論から言うと、任意保険のみの加入は可能です。自賠責保険（強制保険）は法的義務があるため、車検を通すためにもリース契約時にセットされていることが一般的であり、その場合は新たに自賠責を契約する必要はありません。
したがって、保険会社に「自賠責はすでにリース会社側で加入済みである」と伝えれば、任意保険のみの契約を受け付けてもらえます。
軽貨物運送に適した任意保険の選び方
軽貨物運送は「業務使用」に該当するため、個人使用の保険では補償対象外になることがあります。必ず「業務用契約」「商用車契約」といった項目で見積もり・加入しましょう。
補償内容としては以下が基本です。
- 対人・対物賠償：無制限が基本
- 車両保険：リース車なら不要なことも
- 人身傷害：自身や同乗者のケガに備える
- 弁護士特約：事故時の交渉トラブルに備える
リース車両ならではの保険注意点
リース車両を利用している場合、リース会社が特定の保険加入条件を定めていることがあります。たとえば「○○保険会社の任意保険で契約すること」や、「対人・対物は必ず無制限」などです。
契約書類を確認し、リース会社の指定に従って保険を選定することが重要です。違反すると契約違反となり、車両利用に支障をきたす恐れがあります。
保険料を抑える工夫と見積もり方法
保険料は使用目的や補償内容によって大きく異なりますが、以下の工夫でコストを抑えることが可能です。
- 車両保険を外す（リース車なら尚可）
- 免責金額（自己負担額）を設定する
- 運転者を限定（本人のみ等）
複数社から一括見積もりを取るサービスも活用しましょう。たとえばマイナビ保険や価格.com保険などが便利です。
実際の事例：自賠責付きリース契約で任意保険を追加
東京都で個人配送業を営むTさん（30代）は、リース契約時に自賠責保険が付帯されていたため、任意保険は「商用車・対人対物無制限・人身傷害付き」で年間保険料およそ78,000円のプランを契約しました。
保険会社からは「リース契約書の写し」と「車検証のコピー」の提出が求められましたが、加入はスムーズに完了したとのことです。
まとめ：任意保険のみの加入は可能、内容と契約条件の確認を忘れずに
軽貨物運送のリース契約において、任意保険のみ加入することは問題なく可能です。ただし、使用目的に応じた補償内容の選定や、リース会社の条件確認は必須です。複数社の見積もりを比較しながら、最適な保険プランを選びましょう。安心して業務に集中できる環境を整える第一歩として、保険の適切な管理は非常に重要です。
コメント