国民健康保険に加入していれば、ある程度の医療費負担はカバーされますが、それだけで本当に安心でしょうか?万が一の病気やケガ、大きな手術や入院、あるいは働けなくなったときに備えるためには、国保以外の民間保険の検討も大切です。この記事では、ライフスタイルやリスクに応じて加入を検討すべき民間保険の種類と選び方をわかりやすく紹介します。
医療保険:高額な入院・手術に備える
医療保険は、病気やケガによる入院・手術費用をカバーする保険です。国民健康保険には「高額療養費制度」がありますが、それでも自己負担が数万円単位で発生する可能性があるため、医療保険により追加の給付を受けられると安心です。
たとえば、1日5,000円の入院給付金が出る医療保険に加入していれば、10日間の入院で5万円が支給されます。通院保障や先進医療特約付きのプランもあります。
がん保険:治療が長期化するリスクに備える
がんは治療費が高額になりやすく、また再発・転移のリスクもあるため、がん専用保険を検討する価値があります。診断一時金型のがん保険では、がんと診断された時点でまとまった金額(例:100万円)が支払われ、治療の選択肢が広がります。
実際に、抗がん剤治療や自由診療などが必要になった際、公的保険ではカバーしきれない費用を賄える点が大きな魅力です。
就業不能保険:働けなくなったときの生活費を支える
病気やケガで長期間働けなくなった場合、収入が途絶えるリスクに備えるのが「就業不能保険(所得補償保険)」です。特にフリーランスや個人事業主には有効で、所定の条件を満たすと毎月一定額が支給されます。
たとえば、脳卒中で3ヶ月入院し、その後のリハビリが長引いた場合、就業不能保険があると生活費に困るリスクを減らせます。
生命保険:家族のための備えとしての基本
死亡保障を主とする生命保険は、万が一のときに遺された家族の生活を支えるための保険です。特に配偶者や子どもがいる場合には必須といえるでしょう。
必要保障額は「生活費×年数+教育費−貯蓄額」などで計算されます。たとえば月20万円の生活費が必要で子どもが小さい家庭では、最低でも2,000万円前後の死亡保障が目安になります。
傷害保険・個人賠償責任保険:日常生活のリスクにも備える
ケガによる通院・入院をカバーする傷害保険や、自転車事故など日常生活で他人に損害を与えた場合の賠償責任を補償する保険も重要です。近年では自転車保険が義務化される自治体も増えており、個人賠償責任保険は1億円以上の補償があると安心です。
自転車で歩行者に接触し、相手に後遺障害が残ったケースでは、数千万円の賠償請求が発生した事例もあります。
まとめ
国民健康保険だけではカバーしきれないリスクに備えるためには、医療保険、がん保険、就業不能保険、生命保険、傷害保険・賠償保険といった民間保険の活用が重要です。
加入するべき保険は、家族構成や職業、資産状況によって異なります。無理のない保険料で必要なリスクに備え、自分に合った保障を確保しておきましょう。
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