自動車事故を起こしてしまい、翌年から保険等級が3等級になると、保険料が大きく跳ね上がるケースがあります。特に等級がリセットされるような事故の場合、民間の自動車保険では年間で数万円の負担増になることも珍しくありません。そこで注目されるのが、公務員が利用できる「共済組合の自動車保険」です。本記事では、事故後の等級ダウンと共済保険のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
自動車保険の等級制度とは?
自動車保険には「等級制度」があり、無事故の年数が長いほど割引率が高くなります。一般的に、新規加入時は6等級からスタートし、1年無事故なら7等級、8等級と上がっていきます。
一方で、事故を起こすと「等級ダウン」が適用され、さらに「事故あり係数」が加わることで、保険料が一気に上昇します。今回のように3等級まで下がると、保険料の割増率は約+64%程度になる可能性もあります。
共済組合の自動車保険とは?
共済組合の自動車保険とは、公務員など特定の職種に属する方を対象に提供される保険で、民間保険会社とは異なる独自の制度です。全労済や都道府県民共済などが該当します。
特徴は以下の通りです。
- 割安な保険料:同じ補償内容でも民間より保険料が安いことが多い
- 等級制度の影響が比較的緩やか:事故後でも民間ほど保険料が跳ね上がらない場合がある
- 契約条件が緩やか:年齢・免許証の色による制限がゆるいことも
事故後に等級が3等級になる場合でも、共済では割増の程度が抑えられ、結果的に安く抑えられる可能性が高いです。
共済保険が向いている人とは?
以下のような方には、共済保険の切り替えが特に有効です。
- 公務員または準公務員として共済に加入できる資格がある
- 直近で等級ダウンが予定されている
- 過去にも事故歴があり、民間での等級回復に時間がかかる
たとえば、民間の保険で来年から3等級になり年間保険料が15万円になるケースで、共済では同じ補償内容でも10万円程度に抑えられることがあります。
共済保険の注意点とデメリット
共済保険にはメリットだけでなく注意点もあります。
- 補償内容が限定的な場合がある:車両保険の補償範囲や特約内容が民間より劣ることがある
- 契約や更新がやや手間:インターネットやアプリが未対応な組合もある
- 割引制度が少ない:インターネット割引や早期契約割引がないケースも
そのため、加入前には自分に必要な補償と、共済保険の内容を照らし合わせることが大切です。
民間と共済の比較シミュレーションのすすめ
等級ダウンが予定されている場合は、必ず民間と共済の両方で見積もりを取って比較することをおすすめします。自動車保険一括見積サイトと、共済組合の窓口でそれぞれ確認しましょう。
特に、事故後の3等級では保険料の差が顕著になりやすいため、共済の方が実質的にお得になるケースが多く見られます。
まとめ:事故後の保険見直しは共済も視野に
等級が大きく下がる事故のあとは、保険料の見直しが家計を守るカギとなります。公務員であるなら、共済組合の保険は非常に有力な選択肢です。
ただし、共済にもメリット・デメリットがあるため、補償内容やサポート体制、更新の手間なども含めて、総合的に比較検討することが重要です。事故後でも適切な保険選びをすることで、安心のカーライフを続けましょう。
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