国民健康保険料は世帯ごと?個人ごと?知っておきたい通知書の見方と仕組み

国民健康保険

国民健康保険に加入していると、毎年「保険料決定通知書」が届きます。しかしその内容を見ても、世帯全体の金額しか記載されておらず、「個人別の保険料はわからないの?」と疑問に思う方も少なくありません。この記事では、国民健康保険料の算出の仕組みや通知書の読み方について解説します。

国民健康保険料の基本的な計算方法

国民健康保険料(または税)は、基本的に世帯単位で計算されます。保険料の算出には、世帯内すべての加入者の前年の所得が合算され、自治体ごとの料率に基づいて決定されます。

たとえば、夫婦と子どもが同一世帯にいて全員が国保加入者であれば、3人分の保険料が合算されて「世帯主宛て」に通知されます。実際に負担するのが誰であっても、支払義務は世帯主にあるとされています。

通知書には個人別の金額は記載されないのか?

ほとんどの自治体では、国民健康保険料通知書には世帯全体の保険料のみが記載されています。これは「世帯課税」が原則であるためです。つまり、誰がいくらというより、「世帯としていくら支払うか」が重視されているのです。

ただし、内部的には各人の所得や人数などをもとに按分して計算されています。一部自治体では、問い合わせに応じて個人別の試算を開示してくれることもあるため、詳しく知りたい場合は自治体の保険年金課などに相談するとよいでしょう。

個人単位での金額が必要になるケース

たとえば、世帯の中で親と子で生活費を分けている場合、保険料の負担割合を明確にしたいことがあります。また、仕送りしている親族が国保加入者である場合など、「どのくらい負担しているか」を示す必要がある場面では、個人ごとの金額が必要になります。

このようなときは、自治体に個別に計算してもらえることがあります。証明書の発行はできなくても、参考資料として案内してくれることもあるため、一度確認してみましょう。

保険料の内訳:4つの構成要素

  • 医療分保険料:全被保険者にかかる基本の医療費分
  • 後期高齢者支援金分:75歳以上の高齢者医療を支える費用
  • 介護分保険料:40~64歳の被保険者が対象
  • 均等割・平等割:人数や世帯に応じた一定額

これらの要素が合算されて、世帯全体の保険料が決まります。どの要素がどの人に該当するかを調べることで、個人の保険料をおおまかに推定することも可能です。

まとめ:個別金額は明記されないが、確認は可能

国民健康保険料は世帯単位で算出・通知されるため、通知書には個人ごとの金額は記載されません。しかし、必要があれば自治体に問い合わせることで、内部試算や案内を受けられることもあります。

家族間で費用負担を明確にしたい場合や、制度に不明点がある場合は、遠慮なく自治体の窓口に相談してみることをおすすめします。

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