自動車事故で全損となった後、次の車選びにおいて「保険料」や「等級」の影響を気にする方は少なくありません。特に車両保険を利用した場合、購入する車の金額によって保険料がどのように変動するのかは大きな判断材料になります。この記事では、保険の基本を踏まえながら、50万円の車と75万円の車を買った場合での違いを詳しく解説します。
車両保険を使うと等級はどうなる?
まず大前提として、車両保険を使うと原則として等級が3等級ダウンします。これは修理費や全損の金額に関係なく適用されるルールです。
そのため、50万円の補償を使っても、75万円の補償を使っても、保険を使った事実によって翌年の保険料は上がることになります。
車両価格の違いで保険料は変わるのか?
新たに加入する車両保険の保険料は、その車の保険価額(つまり購入金額)に比例して決まります。つまり、75万円の車の方が50万円の車より保険料が高くなります。
ただし、これは「翌年以降の保険料」の話であり、保険を使った直後の等級ダウンによる上昇幅は同じです。
保険金の支払額によって上がり方が違う?
結論から言うと、保険金の支払額(50万でも75万でも)によって保険料の上がり方は変わりません。等級ダウンは「保険を使ったかどうか」で判断されるため、金額にかかわらず影響は一律です。
これは「事故有係数適用期間」という3年間の割増期間が設定されることでも確認できます。
等級はどう回復する?
事故後の等級は基本的に3等級下がりますが、1年ごとに1等級ずつ回復していきます。例えば20等級だった場合、保険を使えば翌年は17等級になります。
事故有係数も3年間で段階的に元に戻るため、長期的には影響は薄れていきます。
どちらの車を選ぶべきか?判断材料
保険料だけを重視するなら、50万円の車の方が安く抑えられるのは間違いありません。しかし、乗り心地や安全性能、寿命なども考慮すれば75万円の車に価値がある場合も。
また、保険を使うこと自体が等級ダウンの原因であり、金額による差ではないため、「どうせ保険を使うなら少しでも価値のある車を選ぶ」という考え方も合理的です。
まとめ:保険を使えば金額に関係なく影響は同じ。車選びはトータルで判断を
車両保険の利用により等級が下がるのは、補償額の多寡にかかわらず一律です。そのため、50万円の車にしても75万円の車にしても、等級のダウン幅や保険料の上昇は同じです。
それならば、車選びは「保険料だけ」で判断せず、総合的な使い勝手や安全性、将来的な維持費なども加味して、納得できる選択をするのが賢明といえるでしょう。
コメント