メジャーリーガー大谷翔平選手の契約総額は7億ドル(約1000億円)とも言われ、世界的に見てもトップクラスの資産を持つ人物として注目を集めています。では、この莫大な資産があれば「ひ孫まで働かずに安泰」というのは本当なのでしょうか?本記事では、その可能性と現実的なリスク、そして資産管理の重要性について解説します。
大谷翔平の総資産の規模とその背景
2023年に発表された大谷翔平選手の契約内容によれば、ドジャースとの契約金は10年で7億ドル(約1000億円)とされ、これは史上最高額です。これに加えてスポンサー収入やCM出演料などもあるため、実質的な年収はさらに上積みされていると推定されます。
仮に生涯で得る収入が1500億円に達すると仮定しても、相当な規模の資産を築いていることになります。
1人あたりの生活費と世代数の試算
では、この資産で何世代まで生活できるかを試算してみましょう。たとえば、年間の生活費を1人あたり500万円とした場合。
- 1世代あたり5人が暮らす場合:年間支出は2500万円
- 100億円あれば、支出だけで約400年分
仮に資産を元にインデックス投資や債券運用などで年利3%の安定収益が得られれば、元本を維持したまま年間3億円の運用益を得ることも可能で、十分に子孫数世代が生活することは「理論上は可能」です。
なぜ「3代目が資産を潰す」と言われるのか
しかし、富の継承がうまくいかない例も多く存在します。日本でも「3代目で財産は尽きる」と言われるのは、以下のような理由によります。
- 教育不足により浪費や不正投資が増える
- 相続税で資産が大きく目減りする
- 家族間の資産分配トラブル
たとえば、1代目が築いた財産を2代目が維持し、3代目が浪費や投資失敗で失うケースは、世界中の資産家に共通する“富の継承の難しさ”といえます。
実際に「世襲成功」したケースとは?
ロックフェラー家やロスチャイルド家のように、資産を世代ごとに増やしている一族もいます。これらの共通点は以下の通りです。
- 資産管理の専門家(ファミリーオフィス)を設置
- 教育を重視し、金銭教育を早期から徹底
- 明確な運用ルールと家訓を設けている
大谷選手クラスの資産であれば、同様の仕組みを整えることが可能です。資産管理会社や信託などを活用し、明確な運用指針を設ければ、数世代先まで安定して暮らすことも現実的です。
富を次世代につなぐためのポイント
ひ孫まで安心して暮らせる資産を築くには、以下の点が非常に重要です。
- 金融教育の導入:お金の使い方・増やし方を子供の頃から学ばせる
- 資産の分散運用:不動産・債券・株式・信託などを組み合わせる
- 信託制度やファミリーオフィスの活用:資産を管理し、使い方に制限を設ける
たとえば「運用益の範囲内でしか使えない」ような設計をすれば、元本を保全しながら子孫に利益を分配することが可能になります。
まとめ
大谷翔平選手ほどの資産規模であれば、理論上は数世代にわたって「働かずに生きていける」環境を整えることは可能です。ただし、それには教育、管理体制、資産設計の3つが不可欠です。
お金を「稼ぐ力」と同じくらい、「守る力」や「活かす力」も重要です。仮に莫大な富を手にしても、何も対策をしなければそれは簡単に消えていきます。つまり、ひ孫まで安泰でいられるかどうかは「資産そのもの」ではなく「その扱い方」にかかっているのです。
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