厚生年金を20年納めた場合の受給額とその計算方法

年金

厚生年金に20年間加入した場合、将来受け取れる年金額は、加入期間中の平均年収や報酬額により大きく異なります。この記事では、厚生年金の仕組みや受給額の目安、計算方法について詳しく解説します。

厚生年金の基本的な仕組み

厚生年金は、会社員や公務員が加入する公的年金制度で、国民年金(基礎年金)と厚生年金(報酬比例部分)の2階建て構造となっています。加入者は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受け取ることができます。

厚生年金の保険料は、給与や賞与に応じて計算され、事業主と被保険者が折半して負担します。保険料率は18.3%で、2025年現在もこの率が適用されています。

20年間加入した場合の受給額の目安

厚生年金に20年間加入した場合の受給額は、平均年収によって異なります。以下に、平均年収別の年金受給額の目安を示します。

平均年収 老齢厚生年金(年額) 老齢基礎年金(年額) 合計(年額)
400万円 約43万8,480円 約39万7,500円 約83万5,980円
500万円 約54万8,100円 約39万7,500円 約94万5,600円
600万円 約65万7,720円 約39万7,500円 約105万5,220円

※老齢基礎年金の金額は、国民年金の加入期間が20年の場合の目安です。

厚生年金の受給額の計算方法

老齢厚生年金の年額は、以下の式で計算されます。

老齢厚生年金 = 平均標準報酬月額 × 5.481 / 1000 × 加入月数

例えば、平均標準報酬月額が30万円で、加入期間が20年(240ヶ月)の場合、

30万円 × 5.481 / 1000 × 240 = 約39万4,632円

となります。

加給年金の制度について

厚生年金に20年以上加入し、一定の条件を満たす場合、加給年金を受け取ることができます。加給年金は、65歳未満の配偶者や18歳未満の子どもがいる場合に支給されるもので、2025年度の加給年金額は以下の通りです。

  • 配偶者:年額23万9,300円
  • 1人目・2人目の子:各年額23万9,300円
  • 3人目以降の子:各年額7万9,800円

※加給年金を受け取るには、所定の手続きが必要です。

年金受給額を増やすための方法

将来の年金受給額を増やすためには、以下の方法があります。

  • 繰下げ受給:年金の受給開始を65歳以降に遅らせることで、1ヶ月あたり0.7%、最大で84%増額されます。
  • 国民年金の任意加入:未納期間がある場合、60歳から65歳までの間に任意加入することで、老齢基礎年金の受給額を増やすことができます。
  • iDeCoやNISAの活用:私的年金制度や投資制度を活用して、老後資金を補完することができます。

まとめ

厚生年金に20年間加入した場合の年金受給額は、平均年収や加入期間によって異なります。将来の生活設計を考える上で、年金制度の仕組みや受給額の目安を理解し、必要に応じて私的年金制度を活用することが重要です。具体的な年金額を知りたい場合は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を利用して確認しましょう。

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