特別支給の老齢厚生年金を受け取っている方が65歳を迎えると、老齢基礎年金および老齢厚生年金の本来の受給が開始されます。この節目で必要な手続きや送られてくる書類の内容・タイミングについては意外と知られておらず、不安を感じる方も少なくありません。本記事では、65歳到達時の年金受給開始の流れについてわかりやすく解説します。
65歳になると自動的に老齢基礎年金も受け取れるの?
はい、基本的には老齢基礎年金と老齢厚生年金の本来支給分は自動的に支給開始されます。ただし、受給開始のための手続きとして、本人確認のための書類提出が必要になるケースが多いです。
65歳に到達する2〜3か月前を目安に、日本年金機構から緑色の封筒、あるいは年金請求に関するハガキが届くのが一般的です。
ハガキ?封筒?どちらが届くのか
ケースによって送付物は異なりますが、一般的には以下の2通りです。
- 年金請求書類(緑の封筒):初めて年金を受け取る人向け
- 確認ハガキ:すでに特別支給の老齢厚生年金を受給しており、65歳で本来の年金に移行する人向け
実例:64歳から特別支給を受給中だった方には、65歳誕生月の前月〜その月の中旬に「老齢年金の受給に関するお知らせ」というハガキが届くことがあります。これにより自動的に年金が更新・支給される仕組みです。
年金機構からの通知はいつ届く?
ハガキまたは書類は、誕生月の前月末〜当月の上旬に届くのが通常です。たとえば、6月生まれの場合は5月下旬〜6月上旬に届くことが多く、6月2日時点で届いていなくても焦る必要はありません。
ただし、6月15日以降になっても届かない場合は、念のため最寄りの年金事務所へ問い合わせをおすすめします。
手続きが必要なケースとは?
以下のいずれかに該当する場合は、本人が手続きを行う必要があります。
- 初めて年金を受け取る場合
- 過去に年金請求手続きを一部しか行っていなかった場合
- 住所変更の届け出が遅れている場合
年金機構のデータベースと最新情報に齟齬があると、通知が届かない、あるいは手続きが進まないことがあるので注意が必要です。
65歳からの年金の支払い開始はいつ?
原則として、誕生月の翌月分から年金が発生し、支給は偶数月の15日に前月分までが支払われます。たとえば6月15日に65歳を迎えた場合、年金の支給は7月分から始まり、最初の振込は8月15日となります。
ポイント:年金は「翌月分から発生」かつ「偶数月支給」です。このスケジュールを覚えておくと安心です。
まとめ:届く書類を確認し、必要に応じて年金事務所に相談を
65歳到達時の老齢基礎年金受給にあたっては、自動的に手続きが進む場合も多いですが、届く書類(ハガキや封筒)をしっかり確認し、見落としがないようにしましょう。届いていない場合でも慌てず、タイミングを見て年金事務所に確認するのが確実です。
人生の節目となる年金受給開始。安心してスムーズに手続きを進めるためにも、情報を正確に理解して備えておきましょう。
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