生命保険の入院給付金制度には、「同一疾病での入院に対する180日ルール」が設定されているケースが多くあります。このルールを正しく理解しておかないと、せっかくの保険が思ったように役立たないことも。今回は、退院後に再び同じ病気で入院した場合の給付条件について、具体的な例を交えて詳しく解説します。
180日ルールとは何か?
多くの医療保険や生命保険では、「同一疾病による入院は、退院から180日以内に再入院した場合、1入院としてカウントされる」という決まりがあります。このルールの目的は、長期入院や短期の再入院による給付の重複を防ぐことにあります。
たとえば、ある保険において1入院あたりの給付限度日数が120日であれば、その病気での入院が連続120日を超えた場合、追加の給付は受けられないことになります。
同じ病気で260日入院した場合の取り扱い
たとえば、最初の入院が30日間、退院後60日で再度同じ病気で入院し、今度は260日入院したケースを考えましょう。この場合、再入院までの期間が180日以内であるため「1入院」としてカウントされ、合計入院日数290日に対して、給付は契約上の限度日数(例:120日)までとなります。
つまり、260日入院しても、前の入院と通算されることで、給付対象は最大120日までという制限がかかります。260日分すべてが保障されるわけではない点に注意が必要です。
180日を超えてから再入院した場合はどうなる?
同じ病気でも、退院から181日以上経過して再入院した場合は「別の入院」として扱われ、新たに入院給付金が支払われる可能性が高くなります。
ただし、この扱いも保険会社や契約内容によって異なる場合がありますので、事前に契約している保険の約款をよく確認しておくことが重要です。
短期間での再入院が予想される場合の対策
持病や慢性疾患などで短期間のうちに再入院する可能性が高い方は、180日ルールを踏まえて「通算日数型」ではなく「年間日数上限型」や「回数制限なし」の医療保険を検討するのも一つの方法です。
また、一部の保険では三大疾病などに該当する場合、入院限度日数が無制限となる特約がついていることもあります。長期入院の可能性がある場合は、こうしたオプションをつけることも検討しましょう。
保険会社によってルールは異なる
「180日ルール」が適用される期間や定義、1入院の限度日数、保障対象となる病気の範囲などは、各保険会社・商品によって異なります。
実際の給付可否や期間計算については、契約内容や給付実績に基づく判断が必要となるため、不明点があれば必ず加入している保険会社に直接確認するのが安心です。
まとめ:再入院時の給付可否は180日ルールが鍵
生命保険の入院給付金制度では、「同一疾病による180日以内の再入院は1入院として扱う」ルールが基本となっています。退院後すぐに再入院しても、新たな給付が発生しないケースがあるため、再入院までの期間と過去の給付日数をしっかり把握しておくことが大切です。
ご自身の保険内容や健康状態に合わせて、長期入院や再入院に強い保険設計を心がけましょう。
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