エンゲル係数と家計のバランス:共働き家庭でも貯蓄を増やすヒントとは?

家計、節約

共働きで子育てをしながらレジャーも楽しみつつ、将来のための貯蓄も大切にしたい——そんな家庭にとって、家計のバランスは大きな課題です。特に「エンゲル係数(家計に占める食費の割合)」は家計診断の指標として有効です。この記事では、エンゲル係数の目安や理想的な家計配分、共働き世帯での節約術について解説します。

エンゲル係数とは?指標の目安とその意味

エンゲル係数とは、家計の中で食費が占める割合を指し、一般的に「生活水準」を測る目安とされます。計算式は以下の通りです。

エンゲル係数 = 食費 ÷ 可処分所得 × 100

総務省の2023年の家計調査によると、4人世帯のエンゲル係数の平均は約25%前後です。これは年収や生活スタイルにより上下しますが、25〜30%を超えると「やや高め」といえます。

共働き世帯の家計の実例:年収1,120万円、食費8万円のケース

例として、夫年収720万円・妻年収400万円の共働き世帯の場合、年間の可処分所得はざっくり約850〜900万円と仮定できます。月収換算だと約70〜75万円程度です。

この家庭で月8万円の食費がかかるとすると、エンゲル係数はおよそ11〜12%。これは全国平均よりむしろ低く、「食費が高い」と悩むほどではありません。外食を週1回5,000円前後しているとしても、生活スタイルに合った支出といえるでしょう。

レジャー費や外食の増加は家族のQOLに直結する

桃狩りやレジャーといった娯楽費は、単なる支出ではなく「家族の思い出を作る投資」として大切です。特に共働きで普段の時間が限られている家庭では、週末のお出かけが心のゆとりを生む大事な要素となります。

このような出費を「無駄」ととらえるのではなく、予算の中で計画的に確保することが重要です。例えば年間レジャー費をあらかじめ設定し、月ごとに割り振ることで支出の偏りを防げます。

家計の見直しポイント:固定費と支出の見える化

貯蓄をさらに増やしたいときは、「変動費」よりも「固定費」の見直しが効果的です。住宅ローンの借り換えや通信費の見直し、保険料の見直しなどは長期的に大きな差を生みます。

また、家計簿アプリの活用や月次の支出レビューを行うことで、使途不明金を減らすことができ、貯蓄の意識も高まります。

iDeCoと投資戦略のバランスも見直しを

この家庭では月10万円の貯蓄に加え、iDeCoを2万円拠出しています。iDeCoは節税効果が高いですが、掛金が老後まで引き出せないため、手元資金のバランスも意識することが必要です。

今後の支出(教育費、住宅修繕、車の買い替えなど)を見据えて、NISAなどの流動性の高い投資商品とのバランスを検討するのも有効です。

まとめ:エンゲル係数は問題なし。家族の価値観に合った支出計画を

今回のケースでは、エンゲル係数は約12%と健全な水準であり、レジャーや外食を含めた支出も家庭のライフスタイルに合った適正な内容といえます。無理に食費を削減するよりも、固定費や貯蓄・投資バランスの最適化が、さらなる家計改善につながります。

「幸せな支出」を守りながら、計画的な貯蓄と投資で将来に備えることこそが、家計管理の本質です。

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