57歳パート主婦の社会保険加入の最適なタイミングと働き方とは?損をしない収入と手取りのバランスを徹底解説

社会保険

扶養を外れて社会保険に加入するかどうか、特に50代以降のパート勤務の方にとっては、老後の年金額、現在の手取り、将来の医療費負担まで関わってくる大きな選択です。この記事では、勤務時間・支給額・社保負担などがわかっている前提で、どちらの働き方がより損をしないか、また6月加入と7月加入の違いについても詳しく解説します。

現在の状況と働き方の選択肢

現在の勤務は火曜〜金曜で月16日、13時〜17時の1日4時間、月収8万2240円(交通費含む)でご自身は国民年金を支払い、健康保険はご主人の組合国保に加入中。これから社保加入を前提に「勤務時間延長」での収入アップを検討中とのことです。

2つの働き方を比較すると以下のようになります。

勤務時間 課税支給額 社保・税 交通費 手取り
96時間/月 112,320円 95,311円+所得税490円 7,360円 102,181円
104時間/月 121,680円 103,429円+所得税930円 7,360円 109,859円

月8時間の労働増で、手取りが7,678円増えるという差になります。時給換算で約960円相当の手取り増となり、妥当なリターンと言える範囲です。

社会保険加入のメリットと注意点

社会保険に加入することで、厚生年金健康保険の両方に加入でき、国民年金第1号(自営業者や未加入者)と比べ、老後の年金額が確実に増加します。また、健康保険料を自分で全額負担する必要がなくなるため、長期的には医療費自己負担の減少も期待できます。

ただし、保険料が所得に対して高く感じる可能性もあり、特に手取りベースでは「働き損」のように感じる人もいます。

年収と社会保険料・住民税のバランス

社会保険料は「標準報酬月額」に基づいて決まり、月額報酬が11万円を超えると「11万円区分」で算出されるため、わずかに時給を上げたり勤務時間を増やしても大きく保険料が変わるわけではありません。

住民税については翌年に課税され、月5,000円前後と想定されるため、月当たりの可処分所得はもう少し下がります。将来的な手取り維持の観点では、厚生年金の受給額増が長期的メリットになるといえます。

6月加入と7月加入の違いとは?

社会保険料の決定に影響する「標準報酬月額」は、加入月から3ヶ月間の平均給与によって決定されます。これを「算定基礎届」と言います。

たとえば、6月に加入した場合は6〜8月の給与が基準となり、7月加入なら7〜9月が基準です。夏季休暇や祝日の影響で給与が減少する場合、その分だけ保険料が軽くなる可能性があります。

→ 夏休みやお盆休みの影響で勤務が少ない月が基準期間に入るなら、あえて7月加入にすると標準報酬月額が低く抑えられ、保険料も軽くなる可能性があります。

将来を見据えた選び方のポイント

「働き損」を避けたい場合、以下のような考え方が参考になります。

  • 目先の手取りよりも、将来の年金受給額や医療費軽減を重視するなら、社会保険加入は得策
  • 1ヶ月の8時間延長で手取り7,600円アップ=妥当な報酬増(最低時給を超える)
  • 保険料の圧縮を狙うなら、祝日が多く収入が落ちやすい月を基準に含む「7月加入」も検討価値あり

まとめ:57歳からの社保加入は、将来の備えとして前向きに検討を

今回のケースでは、どちらの勤務パターンでも手取り額の差は許容範囲であり、社保加入の長期的メリットを考慮すれば十分検討に値する内容です。また、6月と7月の加入時期の違いも、勤務実態や休日の影響をふまえて調整すれば、保険料負担を抑える工夫も可能です。

57歳というタイミングは、厚生年金加入による年金額の底上げにも有利な年代です。老後への備えと働き方のバランスを意識しながら、納得できる選択をしていきましょう。

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