「億り人」とは、金融資産1億円以上を築いた人を指す言葉です。若年層が話題にすることが多いこのワードですが、40代後半からでも十分に現実的に目指すことができます。本記事では、48歳夫・46歳妻・子ども1人、世帯年収1,400万円、住宅ローン1,200万円、預金900万円、NISA200万円という状況から、億り人を目指すための戦略を具体的に解説します。
現在の資産状況と課題の洗い出し
現在の主な資産と負債は以下の通りです。
- 預金:900万円
- NISA(投資):200万円
- 住宅ローン残高:1,200万円
- 車ローン残高:250万円
- 子どもの大学費用:残り200万円
現時点での実質的な純金融資産は約-550万円(900+200-1,200-250-200)です。 ここから「1億円資産」を目指すには、戦略的な資産運用と負債管理が鍵となります。
まずは「守り」を固める:ローンと教育費の優先処理
ローンの返済負担を軽減することで、将来的な運用の余地が広がります。特に、金利の高い車ローンは繰り上げ返済の候補です。
子どもの教育費200万円も近々の支出と予想されるため、これに備えて預金から確保しておくことが望ましいです。生活防衛資金として6ヶ月〜1年分(目安として400〜500万円)も残すことを前提に、残った資金を積極運用へ回すのが良策です。
「攻め」の資産運用:NISA・iDeCo・積立投資の活用
現在のNISA200万円は良いスタートです。つみたてNISAまたは新NISA(成長投資枠)を毎年上限まで活用することで、税制優遇を受けながら効率的に資産を育てられます。
仮に年間360万円(月30万円)をインデックスファンド(期待利回り5〜6%)で15年間運用できれば、複利効果によって約1億円に届く計算も可能です。これは無理のない生活と継続が前提となるため、まずは月10〜15万円の積立からでも構いません。
支出の最適化:家計の「余白」を生み出す
家計見直しのポイントは、固定費の見直しとライフスタイルの最適化です。保険やサブスク、通信費、外食費など、無理なく削れるところを再点検しましょう。
また、住宅ローンの金利見直しや借り換えの検討、車の台数や維持費の見直しも資産形成の一環として重要です。家計管理アプリを使って毎月の収支を把握し、運用に回せる「可処分資産」を明確にしましょう。
副収入・資産所得の創出も視野に
48歳からの「億り人」計画では、収入の多様化も有効です。例えば、副業で月数万円の利益を得られれば、年間で100万円以上の運用原資が増えます。
また、配当株・不動産投資・REITなどによる資産所得の確保も検討できますが、リスクと管理負担を踏まえて段階的に取り組むことが重要です。
現実的なタイムラインとゴール設計
現在の年齢から考えると、億り人達成の目標タイムラインは「65歳前後」とするのが現実的です。あと17年あれば、毎年300万円ずつ投資し、年平均利回り5%を実現できれば、複利の力で1億円は十分に可能です。
重要なのは、急がず、焦らず、確実に「可処分資産×時間×複利」で資産を積み上げていくことです。
まとめ:億り人は「選ばれし人」ではなく「戦略と継続」で目指せる
48歳からでも「億り人」は夢物語ではありません。重要なのは、資産と負債の全体像を把握し、無理のない家計設計と長期運用を実行することです。NISAやiDeCoなどの制度を最大限活用し、着実に資産形成を進めていきましょう。
まずは、現在の支出と資産状況の棚卸しから始めて、自分だけの「億り人ロードマップ」を描いてみてはいかがでしょうか。
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