金利は高いほうが得と思いがちですが、「単利」と「複利」の仕組みによって、最終的な利息には大きな差が生まれることもあります。この記事では、①年利0.40%の単利・満期解約型普通預金と、②2週間定期の年利0.22%・複利・元利継続型を比較し、どちらが1年後に得かを具体的に検証します。
そもそも単利と複利の違いとは?
単利とは、預け入れた元本に対してのみ利息がつく方式。一方、複利は、前回の利息も含めた金額に次の利息がつくため、時間が経つほど増え方に差が出ます。
今回の比較では、①は単利(利息は増えない)、②は2週間ごとに元利継続する複利型(利息が再投資される)です。
具体的な計算で比較してみよう
① 普通預金(金利0.40%/単利)
100万円 × 0.004 = 4,000円(年間利息/税引前)
② 2週間定期(金利0.22%/複利)
1年は約26回の2週間。利率0.22%を26回複利計算すると:
元本×(1 + 0.0022 ÷ 26)26 ≒ 100万円 × 1.002119 ≒ 2,119円(年間利息/税引前)
このように、複利とはいえ金利差が大きいため、結果として①のほうが明らかに利息が高くなります。
実例比較:100万円預けた場合の差
項目 | 普通預金(①) | 2週間定期(②) |
---|---|---|
元本 | 1,000,000円 | 1,000,000円 |
年利 | 0.40%(単利) | 0.22%(複利) |
1年後の利息(税引前) | 4,000円 | 2,119円 |
利息に対する税金 | 約815円 | 約432円 |
手取り利息 | 約3,185円 | 約1,687円 |
税引後で見ても、普通預金(①)のほうが約1,500円多く利息を得られます。
複利が有利になるのはどんなとき?
複利の効果が大きくなるのは「金利が高い」「運用期間が長い」「利息回数が多い」の3条件が揃ったときです。今回のように金利が低く、期間が1年程度であれば、単利でも金利が高いほうが有利です。
逆に、5年・10年と長期にわたって預けるなら、低金利でも複利が有利になる可能性があります。
まとめ:短期・低金利では単利でも高金利が勝つ
今回のケースでは、①の0.40%単利の普通預金の方が②の2週間定期よりも明らかに利息が高くなる結果となりました。
複利は長期運用でこそ真価を発揮します。短期間・低金利では、単利でも金利の高い商品を選ぶのが賢明です。
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