老後の生活設計に欠かせない年金ですが、「年収が400万円で、厚生年金を25年間納めた場合、一体いくらもらえるのか?」という疑問を抱く方は少なくありません。本記事では、年金制度の基本や計算方法を踏まえて、実際の受給額をわかりやすく試算・解説します。
年金の基本構造:国民年金+厚生年金
公的年金制度は2階建て構造になっており、基礎年金(1階部分)と厚生年金(2階部分)から成り立っています。自営業者などは基礎年金のみですが、会社員や公務員は厚生年金にも加入しています。
年収400万円で25年間会社員として働いていた場合、基礎年金+厚生年金の両方を受け取ることになります。
基礎年金(老齢基礎年金)の支給額の目安
基礎年金は、40年(480か月)納付で満額約年81万円(月あたり約6万7,000円)(2024年度水準)です。
25年(300か月)納付なら、単純に比例計算されるため、約63%程度。
→ 年約51万円(月あたり約4万2,500円)程度となります。
厚生年金の計算:報酬比例で決まる
厚生年金の金額は「平均標準報酬額 × 加入年数 × 乗率」で算出されます。年収400万円の場合、標準報酬月額はおおよそ28万円前後と想定されます。
簡易試算式は以下のとおりです:
28万円 × 5.481(乗率:2024年4月時点) × 25年 = 約38万円/年
→ 月あたり約3万1,600円程度です。
合計受給額の想定|毎月いくらもらえる?
基礎年金+厚生年金を合わせた合計金額は以下のようになります。
年金の種類 | 年額 | 月額 |
---|---|---|
老齢基礎年金 | 約51万円 | 約42,500円 |
厚生年金 | 約38万円 | 約31,600円 |
合計 | 約89万円 | 約74,100円 |
なお、実際の支給は2か月に1度、偶数月に支払われるため、1回あたりの受取額は約14万8,000円程度になります。
試算時の注意点:加入期間や年収は厳密に反映
ここでの計算は概算であり、実際の年金額は以下の要素によって増減します。
- 年収の変動(400万円が毎年一定とは限らない)
- 厚生年金の正確な標準報酬月額
- ボーナスの有無
- 扶養や免除期間の有無
正確な見込み額を知るには、ねんきんネットで確認するのが確実です。
まとめ:25年加入でも年金は確実にもらえる
年収400万円・厚生年金加入25年のケースでも、65歳から公的年金はしっかりと支給されます。以下のようにまとめられます。
項目 | 内容 |
---|---|
基礎年金 | 約4万2,500円/月 |
厚生年金 | 約3万1,600円/月 |
合計月額 | 約7万4,100円 |
2か月ごとの受取額 | 約14万8,200円 |
長く働いた方が受給額は増える仕組みですが、25年でも確実に支給されます。早めにライフプランに取り入れ、ねんきんネットなどで最新の見込みをチェックしておくと安心です。
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