退職から次の就職先に入社するまでの間、健康保険の空白期間が生じることがあります。この期間中に病院を受診すると、保険が適用されず全額自己負担となる可能性があります。この記事では、健康保険の空白期間を防ぐ方法と、マイナンバーカードを健康保険証として利用する際の注意点について解説します。
健康保険の空白期間とは?
健康保険の空白期間とは、前職の健康保険資格喪失日から次の職場での健康保険加入日までの間、いずれの健康保険にも加入していない期間を指します。この期間中に医療機関を受診すると、保険が適用されず、医療費を全額自己負担することになります。
空白期間を防ぐための3つの方法
健康保険の空白期間を防ぐためには、以下のいずれかの方法で保険に加入する必要があります。
- 任意継続被保険者制度を利用する
退職前に2ヶ月以上健康保険に加入していた場合、退職後も最長2年間、同じ健康保険に加入し続けることができます。手続きは退職日の翌日から20日以内に行う必要があります。 - 家族の扶養に入る
配偶者などが健康保険に加入している場合、その扶養に入ることで保険に加入できます。収入や生計維持の状況など、一定の条件を満たす必要があります。 - 国民健康保険に加入する
上記の方法が利用できない場合、市区町村の窓口で国民健康保険に加入することができます。手続きは退職日の翌日から14日以内に行うことが推奨されます。
マイナンバーカードと健康保険証の連携について
マイナンバーカードを健康保険証として利用している場合でも、退職により健康保険の資格を喪失すると、マイナンバーカードを使っても保険適用はされません。新しい職場での健康保険への加入手続きが完了し、情報が更新されるまでは、医療機関での受診時に保険が適用されない可能性があります。
保険証の返却と注意点
退職時には、健康保険証を会社に返却する必要があります。退職日の翌日以降に保険証を使用すると、不正利用とみなされ、医療費の返還を求められることがあります。マイナンバーカードを健康保険証として利用している場合も、健康保険の資格喪失後は保険適用がされないため、注意が必要です。
まとめ
退職から再就職までの間に健康保険の空白期間が生じると、医療費の全額自己負担や、後日の保険料の遡及徴収などのリスクがあります。任意継続被保険者制度の利用、家族の扶養に入る、国民健康保険への加入など、自身の状況に応じた適切な手続きを行い、空白期間を防ぎましょう。また、マイナンバーカードを健康保険証として利用している場合でも、健康保険の資格喪失後は保険適用がされないため、注意が必要です。
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