過去にメンタルクリニックへ通院した経験があると、生命保険への加入時に「告知義務があるのか」「審査に不利になるのか」など不安に思う方も多いでしょう。特に学生時代の一時的な通院で、その後通わずに5年以上が経過している場合、告知の必要性や保険加入の可否について悩むケースは少なくありません。本記事では、精神科・心療内科の通院歴と生命保険加入の関係をわかりやすく解説します。
生命保険における「告知義務」とは?
生命保険に加入する際には、保険会社が定める「告知書」に基づき、一定期間内の病歴や通院歴などを申告する必要があります。これを「告知義務」と言い、正しく申告しないと、将来的に保険金が支払われないなどの不利益を被ることがあります。
多くの保険会社では、告知対象となる期間を「過去5年以内の通院・治療歴」と定めているため、最後の通院から5年以上が経過していれば、原則として告知不要とされています。
精神科・心療内科の通院歴も告知対象になる?
はい、うつ病、不安障害、適応障害など精神科・心療内科の通院歴も告知対象です。ただし、前述の通り、最終受診から5年以上が経過していれば、多くの保険会社で告知不要となるケースが一般的です。
ただし、保険商品の種類(医療保険・死亡保険など)や保険会社ごとの基準により、告知期間が「3年」「10年」と異なることもあるため、必ず加入予定の保険会社の告知書を事前に確認することが重要です。
完治証明書は必要?申請時の注意点
通院から5年以上経過しており、症状も再発していない場合は、完治証明書の提出を求められることは基本的にありません。ただし、以下のようなケースでは提出が求められる可能性があります。
- 告知期間内に一度でも再受診した履歴がある
- 保険金額や契約内容が高額・特殊である
- 健康診断の結果などから通院歴が明らかになる可能性がある
また、過去の診療情報が電子カルテや健診記録として残っている場合、告知義務違反とならないよう、通院の有無を慎重に判断しましょう。
過去の通院歴が不利になる保険と選び方のポイント
保険にはさまざまな種類があり、精神科通院歴が不利に働くことの多い保険には以下のような特徴があります。
- 掛け捨て型・高額保障・長期契約の保険(例:終身型死亡保険)
- 医療特約が充実している保険(再発リスクを重視されやすい)
逆に、過去の通院歴に比較的寛容な保険もあります。
- 引受基準緩和型保険(告知項目が少ない・条件付きで加入可能)
- 共済型・少額短期保険(一定期間内の治療歴のみ確認)
保険ショップや複数社比較ができるサイトを活用することで、通院歴があっても加入しやすい保険を見つけやすくなります。
まとめ:5年経過で告知不要の可能性が高いが、確認は必須
大学生時代の就職活動による一時的な通院で、その後5年以上再診がなければ、告知不要で生命保険に加入できる可能性は高いです。ただし、各保険会社の告知書に記載された期間や内容を必ず確認し、不安がある場合は代理店や保険相談窓口で専門家にアドバイスを求めるのが安心です。
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