子供名義の郵便貯金口座を管理している中で、「親の名義に変えられたら便利なのに」と感じることがあるかもしれません。しかし、口座の名義変更には明確なルールがあり、簡単には変更できないのが実情です。本記事では、郵便局(ゆうちょ銀行)の名義変更の可否と、その場合に取るべき方法をわかりやすく解説します。
ゆうちょ銀行の名義変更は原則不可
ゆうちょ銀行では、口座の名義(名義人)を別人に変更することは原則としてできません。これは法律上の本人確認義務やマネーロンダリング対策の観点から、金融機関全体で統一された方針です。
つまり、たとえ親子であっても「子供の口座を親の名義に変える」ことはできず、新たに親名義の口座を作る必要があります。
代替手段:新規に親名義で口座を作成する
名義変更ができない場合は、親の名義で新しく口座を開設し、子供名義の口座から資金を移すという方法が取られます。もちろん、子供の年齢が未成年であれば親権者による手続きが可能です。
ただし、資金移動は贈与と見なされる可能性があるため、税制上の注意が必要です。年間110万円を超える場合は贈与税の申告対象となることがあります。
名義変更が例外的に認められるケース
以下のようなケースでは、名義変更が認められる可能性があります。
- 結婚による姓の変更(同一人物)
- 養子縁組による法的な氏名変更
- 相続による名義変更
これらはあくまで「本人が本人としての変更」を行う場合や、「死亡による相続」のような特別な事情があるケースに限られます。
子供名義の口座を親が管理する方法
名義変更はできませんが、親が代理人として管理する方法があります。ゆうちょ銀行では、子供が未成年であれば、親権者による口座開設や手続きが可能です。
代理人登録を行えば、預金の出し入れ・記帳なども問題なく行えるため、実質的には管理者として利用することができます。
実際の手続きに必要なもの
口座の新規開設や代理人登録の際には、以下の書類が必要になります。
- 本人(または子供)の本人確認書類
- 親の本人確認書類
- 印鑑
- 住民票(家族関係を証明する場合)
また、手続きは最寄りのゆうちょ銀行または郵便局で行うことができます。
まとめ
郵便局の口座で「子供名義から親名義への変更」は原則としてできません。ただし、新たに親名義で口座を開設し、資金移動や代理人登録を行うことで、実質的な管理は可能です。
法的・税務上の問題を回避するためにも、必要に応じて税理士や専門家に相談することをおすすめします。ゆうちょ銀行での口座管理は、ルールを正しく理解して行いましょう。
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