銀行で貸金庫を申し込もうとした際に「審査があります」と案内されることがあります。お金を借りるわけでもないのに、なぜ審査が必要なのか疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、銀行が貸金庫契約にあたって審査を行う理由と、実際にどんな内容がチェックされるのかを詳しく解説します。
貸金庫に審査がある主な理由
貸金庫は、現金・権利書・宝石・遺言書などの高価値・重要物を保管する設備であり、不正利用や犯罪への悪用リスクを未然に防ぐ必要があります。
特に、反社会的勢力やマネーロンダリング目的の利用を排除するため、銀行側は本人確認と利用目的の妥当性を確認します。これは金融庁のガイドラインにも沿った対応です。
具体的に審査される項目とは?
銀行によって異なりますが、一般的には以下のような点が審査対象となります。
- 本人確認情報:免許証・マイナンバーカード等による本人確認書類
- 口座の有無:その銀行での取引履歴があるか(預金・投資・住宅ローンなど)
- 居住地や勤務先:利用支店の管轄内に居住または勤務しているか
- 反社チェック:暴力団等の関係者でないか、社内データベースや外部機関情報で照合
- 過去の利用状況:過去に貸金庫利用トラブルや契約違反がないか
例として、三井住友銀行やみずほ銀行では、貸金庫契約の際に「既存顧客であること」「安定的な取引関係があること」が前提条件とされていることがあります。
審査が通らないケースとは?
以下のような状況では、審査に通らないことがあります。
- 利用店舗の管轄外に居住・勤務しており、通帳もその支店にない
- 過去に貸金庫内で禁止物を保管していたなど、利用ルール違反があった
- 銀行口座の開設が認められていない(過去に口座凍結などの問題があった)
- 契約時点で反社会的勢力とみなされる恐れがあると判断された
一方、ふつうにその銀行と預金・ローンなどで付き合いがある方であれば、基本的に大きな問題なく審査を通過できるケースが大半です。
申込前に確認したいこと
貸金庫を申し込む前に、以下を事前に確認しておくとスムーズです。
- 希望支店に空きがあるか(人気店舗は満室の場合あり)
- 既存口座がその支店で開設済みか
- 利用目的(保管したい物)を説明できるか
- 本人確認書類を2種類用意できるか
また、銀行によっては法人と個人で申込要件が異なるため、自分がどちらに該当するかも要確認です。
まとめ
銀行の貸金庫に「審査」があるのは、顧客の安全を守り、不正利用を防ぐためのセキュリティ対策です。審査では主に本人確認、取引実績、利用目的などが確認されます。過去に問題のない利用者であれば、大きな問題なく契約できることがほとんどです。スムーズに利用を開始するためにも、事前に必要書類や支店選びを確認しておきましょう。
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