うっかりお札を濡らしてしまった経験は誰にでもあるかもしれません。財布に入れたまま洗濯してしまったり、雨に濡れたり、飲み物をこぼしてしまったり……。そんな時、「このお札、使えるの?」「銀行で交換できる?」と不安になる方もいるでしょう。本記事では、濡れた紙幣の取り扱いや交換の可否、注意点について詳しく解説します。
濡れたお札は基本的に使用可能
まず結論から言えば、濡れていても破損がなく、番号や肖像が明瞭に確認できる状態ならば、お札として問題なく使用できます。コンビニや自販機などでも受け付けられることが多く、実際の流通上では「乾けば使える」というケースがほとんどです。
ただし、湿っていたり、極端にしわが寄っていたり、粘着性があったりする場合には機械ではじかれることもあるため、実用上のトラブルを避けたい場合は交換も検討しましょう。
銀行での交換は可能?条件と流れをチェック
濡れたお札を銀行で交換してもらうことは可能ですが、日本銀行券の「損傷券」扱いになるかどうかで対応が異なります。損傷券のうち、「全体の3分の2以上が残っている場合」は原則として全額交換が可能です。
具体的な流れは以下の通りです。
- 最寄りの銀行(ゆうちょ銀行を含む)に持参する
- 窓口で「紙幣の交換をしたい」と申し出る
- 状況によっては別室での確認や、日銀への照会が行われることもある
タオルで乾かした程度で破れていないなら、交換に問題はないケースが多いです。
交換できない場合とは?気をつけるべき損傷例
以下のような場合は、銀行での交換が難しいまたは不可となることがあります。
- 紙幣の3分の2未満しか残っていない
- 番号や肖像が判読できない
- 偽造の疑いがある
特に注意したいのは、アイロンやドライヤーでの乾燥処理。これにより紙幣の繊維が焼けたり変質した場合、破損とみなされて交換対象外になることもあります。
自宅でできる正しい乾かし方と保存方法
濡れたお札は、やさしくタオルで水気を取った後、本などに挟んで自然乾燥するのがベストです。強い熱を与えるのではなく、風通しの良い場所に置いておくことが大切です。
乾燥後も波打ちやしわが目立つ場合は、軽く重しをのせてしばらくプレスしておくと整いやすくなります。可能であればプラスチックのカードケースなどに入れて、持ち運び時にダメージを与えないようにしましょう。
ATMで使える?利用時のトラブル事例
乾燥させたお札でも、ATMや券売機で読み取れないというケースは少なくありません。特に波打ちがあると紙送りがうまくいかず、「紙幣を取り出してください」と返却されることがあります。
そのような場合は無理に使わず、前述の通り銀行窓口での交換をおすすめします。万が一ATMに挟まれた場合でも、金融機関の対応で返却されることが一般的です。
まとめ:焦らず丁寧に対応すれば問題なし
濡れてしまったお札は破れておらず、内容が読み取れる状態であれば、通常通り使用できるほか、銀行での交換も可能です。熱を加えるのではなく、自然乾燥で丁寧に扱うことが重要です。万が一困った場合は、遠慮せず銀行窓口で相談してみましょう。
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