世帯年収550万円のご家庭で、夫婦のお小遣いが月合計1万円(1人5,000円)という設定は、少なく感じる方も多いかもしれません。しかし、その金額が適切かどうかは、単に収入の多寡だけでなく、家計全体のバランスや夫婦の価値観によって大きく変わります。この記事では、お小遣いの適正額の考え方と、夫婦での話し合いのヒントを具体的に解説します。
平均的なお小遣い事情を知っておこう
株式会社新生銀行が実施した「2023年会社員のお小遣い調査」によると、サラリーマンの平均お小遣い額は約37,000円という結果が出ています。一方で、専業主婦(夫)や共働き世帯では、お小遣いの平均は家庭によって大きくばらつきがあります。
特に子育て世代や住宅ローンを抱える世帯では、月5,000円〜10,000円という控えめな金額に設定しているケースも少なくありません。
収入に対するお小遣いの目安とは
家計管理の一つの目安として「手取り収入の5%以内におさめる」という考え方があります。たとえば、月の手取りが35万円だとすると、約1.7万円以内がお小遣いの目安です。
お小遣い1万円(夫婦合計)はこのラインを下回っているため、堅実な運用とも言えますが、「気持ちにゆとりを持てない」という感覚があるなら、再検討の余地があります。
お小遣いを増やしたいときに考えるべきこと
お小遣いを増やしたい場合、ただ金額を上げるのではなく、以下のポイントを話し合ってみましょう。
- 家計全体の固定費の見直し
- 使途不明金や浪費の洗い出し
- 年間予算の枠で考える方法(ボーナスからレジャー費含めて計上など)
特に、年単位でのやりくりを考えることで、突発的な支出や夫婦の満足度も上手に調整できます。
夫婦間で不満が出たときの建設的な話し合い方
夫婦どちらかが「今のお小遣いでは足りない」と感じるとき、それは金額以上に「自分の自由が制限されている」と感じているケースもあります。
たとえば、「毎月の飲み会が1回でもあれば満足」「趣味のサブスク費用をカバーできればOK」など、具体的に希望を言語化することで、現実的な落としどころが見えてくることも。
家計管理方法を柔軟に変える選択肢も
固定のお小遣い制ではなく、「使った分を報告制」や「共通のレジャー口座を作る」といった柔軟な管理法も検討してみましょう。
また、ポイント還元やキャッシュレス特典などを活用して、実質的なお得を増やす工夫も有効です。
まとめ:金額だけでなく、満足感とバランスがカギ
月1万円のお小遣いは決して「少なすぎる」とは言えませんが、使い方や価値観によっては「もっと自由が欲しい」と感じるのも自然です。夫婦でお互いの立場を尊重しながら、家計の状況と希望をすり合わせていくことが、長期的な満足と安心に繋がります。
話し合いの際には「金額」ではなく「何に使いたいのか」「どれだけの自由度が必要なのか」といった視点で、より具体的なすり合わせを試みてみましょう。
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