一時払い終身保険の乗り換え提案に注意|再契約のメリットとリスクをわかりやすく解説

生命保険

高齢の親が加入している保険について、営業担当から「今の保険を解約して、新しい一時払い終身保険に入り直しませんか?」といった提案を受けるケースは決して珍しくありません。この記事では、一時払い終身保険の仕組みや、再加入を勧められたときの考え方、そして確認すべきポイントについて具体的に解説します。

一時払い終身保険とは?基本をおさらい

一時払い終身保険とは、保険料を最初に一括で支払い、その後一生涯の保障が続くタイプの生命保険です。万が一の際に保険金が支払われるほか、相続対策としても利用されることがあります。

通常は契約後すぐに解約すると「解約返戻金」が払込保険料を下回ることが多く、長期的に保有することでメリットが出る設計になっています。

営業担当者が再契約を勧める理由

再契約を勧められる理由にはいくつかありますが、主に次のようなものです。

  • 現在の保険より利率の高い商品がある
  • 医的審査が不要な時期に入っていて加入しやすい
  • 営業側の新契約の手数料収入が目的である可能性

新しい保険に切り替えることで、短期的に10万円程度の返戻金を得られるという話が出た場合、その裏に「既存契約の解約手数料」や「再度の初期コスト」があるかもしれません。

再契約におけるリスクと確認事項

再契約には以下のようなリスクがあります。

  • 新しい保険に入れない可能性(年齢・健康状態)
  • 保障の空白期間が生まれるリスク
  • 税制や契約条件が変わることによる不利益

疑問がある場合は、契約者本人がコールセンターに連絡して詳細を確認するのが一番確実です。担当者に伝わらないようにするには「担当者への連絡は不要」と明言するか、カスタマーサービス経由で情報開示を求める形が良いでしょう。

家族としてできるサポートとは

ご家族の契約に関与する場合、本人の同意と法的な立場が必要です。たとえば契約内容変更に同意書への署名を求められたら、その内容を慎重に確認しましょう。

担当者の説明に不明点があれば、セカンドオピニオンとして他社の保険ショップやFPに相談するのも有効です。

実際によくある事例

例えば80代の女性が数年前に一時払い終身保険に加入し、最近担当者から「今解約すれば10万円戻り、残りで再加入できる」と提案されました。よく見ると、再加入する保険の利率はほとんど変わらず、事実上ただの切り替えでしかありませんでした。

その方は再契約を見送り、既存の保険を継続する方が有利という結論になりました。

まとめ:焦らず冷静に判断を

一時払い終身保険の解約・再契約は慎重に判断する必要があります。営業担当者の説明がすべて正しいとは限らず、契約者本人が直接保険会社に確認することで、誤解や不利益を防ぐことができます。

ご家族としては、不審に感じたら「すぐに決断しない」「第三者に相談する」という基本を守りましょう。保険は長期的な視点で考えることが大切です。

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