会社を退職する際に見落とされがちな項目のひとつが、労働金庫(ろうきん)での財形貯蓄「虹の預金(スーパー型)」の解約手続きです。この記事では、解約時の注意点や手続きの流れ、解約利率やペナルティの有無について解説します。
虹の預金(スーパー型)とは?
虹の預金とは、労働金庫が取り扱う「一般財形貯蓄」「住宅財形貯蓄」「年金財形貯蓄」などを組み合わせた積立預金制度で、企業を通じて給料天引きで積み立てていく方式が一般的です。
通常は会社に在籍中のみ利用可能で、インターネットバンキングなどから直接引き出すことはできず、解約や引き出しには会社を通じた申請や所定の手続きが必要になります。
退職時の解約手続きの流れ
退職する際は、まず会社の人事・総務部門に財形貯蓄の解約申請をする必要があります。会社経由でろうきんに通知が行き、解約書類が自宅などに届く場合もあります。
書類に必要事項を記入・提出し、指定口座に解約金が振り込まれるまでに通常1週間から数週間かかることが多いです。会社側の対応がないと、スムーズに解約できないことがあります。
解約利率と中途解約の扱い
「解約利率」とは、中途解約した場合に適用される利率のことです。通常の預金金利よりも低くなる可能性があり、財形制度で定められている期間(例:5年以上)を満たしていない場合に適用されます。
ただし、退職に伴う解約であれば中途解約扱いにはならず、本来の利率が適用される場合もあります。これはろうきんや会社の制度によって異なるため、確認が必要です。
解約金やペナルティはあるのか
通常、ろうきんの虹の預金を解約する際に「解約金」そのものはかかりません。ただし、前述の通り、一定期間内の中途解約には適用利率が下がるなどの条件変更があります。
また、ボーナス時に上乗せして積立していた場合などは、税制優遇措置が取り消されることもあるので、税務上の注意も必要です。
インターネットバンキングでは引き出せない理由
虹の預金は「給与天引き」「会社を通じた契約」が前提の制度であるため、個人のインターネットバンキングから直接引き出すことは原則できません。
ろうきんに直接連絡し、個別に相談すれば、退職後でも所定の方法で解約手続きが可能です。会社経由が難しい場合は、ろうきんの店舗やコールセンターに相談することをおすすめします。
まとめ:退職前に確認すべきこと
ろうきんの虹の預金をスムーズに解約するには、退職時に以下のポイントを押さえておきましょう。
- 会社を通じて解約申請書類を受け取る
- 退職後にろうきんに相談して解約手続きの案内を受ける
- 解約利率の影響があるか事前に確認する
- 必要に応じて通帳・印鑑・本人確認書類を用意する
事前に準備しておけば、退職後の資金管理もスムーズに進みます。不安がある方は、ろうきんの最寄り店舗に相談してみるのが最も確実です。
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