国際送金サービスの一つであるウェスタンユニオンは、多くの海外大学への学費支払いや送金に利用されています。しかし、送金完了と表示されているにもかかわらず、受取側(大学など)で入金が確認できないというケースがまれに発生します。この記事では、こうした状況における原因や対処法について、実例を交えながら詳しく解説します。
送金完了と表示されているのに相手が受け取れない理由とは
ウェスタンユニオンでは、送金完了と表示された時点で「受取人情報に基づく送金が処理された」ことを意味しますが、それが受取人のシステムで即時に反映されないケースがあります。その理由は複数あります。
- 受取人情報の入力ミス:名前のスペルや口座番号、受取銀行名が異なっていた
- 大学側の会計システムの反映遅延:特に海外大学では反映に数日〜数週間かかる場合も
- 受取銀行が中継銀行を経由している:複数の銀行を経由して送金されることで追跡が困難になる
送金後に受取確認が取れない場合の具体的な対処方法
まずは送金時に発行されたMTCN(送金管理番号)を基に以下のような手順を取ることをおすすめします。
- 大学側にMTCNと送金日、金額、送金者名を伝える
- 大学の会計課に「着金予定の国際送金があるか」明示的に確認する
- ウェスタンユニオンカスタマーサービスに再度連絡し、送金先銀行のSWIFTコードや取引詳細の照会を依頼
それでも不明の場合は、大学の銀行側に送金トレースの依頼(トレーサー依頼)をすることも視野に入れましょう。
ウェスタンユニオン送金の返金は可能か?
送金が完了していても、受け取られていない限りキャンセル・返金は可能なケースもあります。ただし、以下の条件を満たしている必要があります。
- 受取人がまだ送金を受け取っていない
- 銀行送金の場合、着金先銀行が未処理状態
- 取引から一定日数以内である(通常は30日以内)
返金依頼は、MTCNと送金時の情報を準備して、ウェスタンユニオンのカスタマーサポートに直接連絡することで可能です。
実際にあったトラブル事例とその解決までの流れ
ある日本人留学生が、フィリピンの大学にウェスタンユニオンで学費を送金したところ、大学側で着金確認ができず、約3週間にわたりやり取りが続いた事例があります。このケースでは。
・送金完了後に受取銀行が別支店に誤って処理
・大学が確認に時間を要した
・トレーサー依頼で着金が判明
という経緯で解決しました。重要なのは、大学・銀行・送金元の3者に粘り強く情報を提供することです。
送金時に確認しておくべきチェックポイント
このようなトラブルを避けるためにも、送金時には以下の点を事前に確認しておきましょう。
- 大学が指定する正確な送金情報(銀行名、SWIFTコード、受取名義)
- 備考欄に学籍番号や氏名などを必ず記入
- 送金後はMTCNをスクリーンショット保存し、メールで大学に共有
また、大学側の「支払い受領確認メール」などを受け取るまで処理完了とは見なさず、定期的に確認連絡を入れることも大切です。
まとめ|送金完了でも安心せず、確認と証拠保全を徹底しよう
ウェスタンユニオンの送金ステータスが完了と表示されても、それは送金側の処理が終わったことを意味するに過ぎません。実際に大学の口座へ着金し、入金確認が取れるまで安心はできません。MTCNや明細を確実に保管し、大学・送金業者・銀行と連携して早期解決を目指しましょう。
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