ガールズバー(ガルバ)やコンセプトカフェ(コンカフェ)で再び働こうと考えている方にとって、保険や扶養の制度は複雑で分かりにくいものです。特に、親の扶養に入れる条件や、国民健康保険(国保)加入後の収入制限に関する疑問は多く寄せられます。本記事では、ガルバやコンカフェ勤務にまつわる保険制度の基礎知識を、実例を交えてわかりやすく解説します。
まず整理したい「扶養」とは何か?
「扶養に入れるかどうか」は、税制上の扶養と健康保険上の扶養で意味が異なります。税制上の扶養は年間所得48万円以下(給与収入であれば約103万円以下)であれば親の扶養に入れますが、健康保険上は月額収入が約8万8千円未満などの条件が適用されます。
そのため、扶養の条件を超えると「自分で保険に入る」必要が出てきます。
社会保険がない職場=国保+国民年金に加入が基本
ガルバやコンカフェなど、雇用契約があっても社会保険に加入していない職場では、働く本人が自分で国民健康保険と国民年金に加入する義務があります。
この際、稼ぐ金額の制限は一切ありません。つまり、国保に加入していれば月8万円以上稼いでも問題はなく、制限はありません。
「8万円の壁」は扶養に入るための基準
よく混同されがちですが、「月8万円」という数字は親の扶養に入るための基準であり、国保加入者に対して適用される収入制限ではありません。
つまり、国保に加入していれば月に15万円でも20万円でも収入を得ることは可能です。ただし、所得が増えれば当然、保険料や住民税は増加します。
手渡し給与と申告義務について
ガルバやコンカフェでは、給与が手渡しされることも珍しくありません。しかし、収入は原則としてすべて確定申告対象であり、申告しないことは脱税にあたるリスクを含みます。
例えば年間150万円の収入があっても、申告していなければ扶養や保険料の扱いにズレが生じることになります。手渡し=非課税ではありませんので注意が必要です。
実例:20代女性Aさんの場合
Aさんは会社を退職後、親の健康保険の扶養に入りたかったものの、コンカフェで月に12万円の収入があり条件を超過。結果として、国保に加入し、毎月の保険料は約7,000円に。申告も正しく行うことで将来の年金や信用にもつながりました。
一方、同じような立場のBさんは手渡しで収入を得ていたものの申告せず、後に税務調査が入り過去2年分の追徴課税を受けたとの報告も。正しい知識と申告は非常に重要です。
まとめ:収入制限よりも「保険と申告」の管理が大切
国民健康保険に加入している限り、月8万円という制限は気にせず働くことが可能です。ただし、収入がある以上はきちんと申告し、保険や年金の支払いを行うことが大切です。
「何となく大丈夫だろう」で働くのではなく、制度を理解して安心して働けるようにしましょう。
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