他車運転特約とは？友人に車を貸す前に知っておきたい保険の基礎知識

旅行やレジャーの際、自分の車を友人が運転するシチュエーションは珍しくありません。しかし、その際にもし事故が起きたら、保険は適用されるのでしょうか？この記事では「他車運転特約（たしゃうんてんとくやく）」について、仕組みや注意点をわかりやすく解説します。

他車運転特約とは？

「他車運転特約」は、自分が契約している自動車保険で、他人の車を運転している間の事故についても補償される特約です。例えば、レンタカーや友人の車を借りて運転中に事故を起こした場合でも、自分の保険で一定の補償が受けられるようになります。

逆に、自分の車を他人に運転させる場合は、この特約ではカバーされません。つまり、この記事のようなケースでは、他車運転特約は該当しない可能性が高いです。

友人に自分の車を運転させる場合、「運転者限定特約」の設定を確認しましょう。多くの自動車保険では、運転者を「本人・配偶者限定」「家族限定」「限定なし」などから選べます。

例えば「家族限定」に設定している場合、友人が運転中に事故を起こしても保険が適用されません。そのため、旅行の前に運転者限定の条件を「限定なし」に変更する必要があります。

多くの保険会社では、一時的な条件変更が可能です。旅行などの短期間に限って「運転者限定を解除」することで、誰が運転しても保険が使えるようになります。

たとえば「今週末だけ限定を外したい」といった要望にも応じてくれる場合があります。契約している保険会社に連絡し、運転者条件を一時的に変更できるかを確認しましょう。

一時的な変更には、追加保険料が発生することがありますが、数百円〜数千円程度で済むことが多いです。これにより、大きなリスクを回避できるので、コストパフォーマンスは非常に高いといえるでしょう。

また、特に長距離の旅行や山道など、事故リスクが高まるシチュエーションでは安心材料として重要です。

ある30代の会社員Aさんは、友人4人と2泊3日のドライブ旅行に行く際、自分の車を交代で運転する計画でした。保険会社に連絡し、「運転者限定なし」に一時的に変更。追加費用は1,500円程度で、万一の事故時にも保険適用が可能になり、安心して旅行を楽しめたとのことです。

他車運転特約は「他人の車を自分が運転する」ための補償であり、自分の車を友人に運転させる場合には適用されません。その場合は「運転者限定」の見直しが必要です。旅行前には必ず保険会社に連絡し、条件を確認・変更しておくことで、不測の事態にも安心して対応できます。