退職後に確定申告や転職手続きなどで必要となるのが「源泉徴収票」です。特に小規模なクリニックや個人事業主が運営する職場では、再発行をどこに依頼すべきか迷う方も少なくありません。この記事では、そうした小規模事業所での源泉徴収票再発行の手順や、連絡手段の注意点について解説します。
源泉徴収票は誰が発行するのか
源泉徴収票の発行は、原則として「事業主(雇用主)」の義務です。クリニックの場合、運営法人がある場合はその経理部門、個人経営であれば医院長本人がその責任者となります。
小規模事業所では専任の総務や人事担当がいないことも多く、経理や事務を医院長や看護師長が兼務しているケースも珍しくありません。
過去に相談していた相手に依頼するのが基本
退職後に源泉徴収票の再発行を依頼する場合は、「在職中に手続きなどをお願いしていた担当者」にまず連絡を取るのがスムーズです。クリニックなどで院長や看護師長が手続きをしていたのであれば、直接その方に依頼しましょう。
その人が対応できない場合でも、他の担当者や外部の税理士・会計事務所に連携してくれる可能性があります。
LINEなどの連絡手段は問題ない?
在職中から業務連絡にLINEを使用していたのであれば、退職後もその手段で連絡を取って差し支えありません。ただし、正式な書類をお願いする内容になるため、できるだけ丁寧な言葉遣いで依頼しましょう。
また、依頼文の例として以下のように伝えると失礼がなく、スムーズです。
「お世話になっております。○○年○月まで勤務していた○○です。確定申告のため、源泉徴収票の再発行をお願いしたくご連絡いたしました。お手数ですが、郵送などのご対応をお願いできますでしょうか。」
郵送先や本人確認の情報を伝えることも忘れずに
源泉徴収票の再発行には、本人確認のための情報(氏名、在籍時の住所、退職年月日など)と送付先住所の記載が必要です。あらかじめまとめて伝えると、やり取りの手間が減ります。
可能であれば、免許証やマイナンバーカードの写しを添付してほしいと依頼されるケースもあるため、柔軟に対応できるようにしましょう。
発行までにかかる日数と費用の有無
再発行にかかる日数は事業所の対応状況にもよりますが、1週間~10日程度が目安です。また、ほとんどのケースで手数料はかかりませんが、切手代や郵送費を請求されることもあるため、念のため確認しておくと安心です。
まとめ:小規模職場でも遠慮せずに丁寧に依頼しよう
退職後でも源泉徴収票は発行してもらえる法的な権利があります。小さなクリニックなどであっても、在職中にやり取りしていた相手に丁寧に依頼すれば、スムーズに対応してもらえることがほとんどです。LINEでの連絡も問題ありませんが、ビジネスマナーを意識して失礼のないよう配慮しましょう。
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