アルバイトでも一定の条件を満たすと、健康保険や厚生年金などの社会保険に加入する必要があります。特に、週20時間以上働いている方は要注意。本記事では、具体的な収入例を元に、社会保険料の負担と手取り額がどう変化するのかを詳しく解説します。
週20時間以上働くと社会保険の対象になる?
2022年10月から制度が見直され、従業員数101人以上の企業で週20時間以上、月収88,000円以上(年収106万円以上)などの条件を満たす場合、社会保険への加入義務が発生します。マクドナルドなどの大手チェーンでも該当する可能性があります。
具体的には、以下の5つの保険が適用されます:
- 健康保険
- 介護保険(40歳以上の場合)
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 労災保険(全労働者自動加入、自己負担なし)
時給1200円で月96,000円の収入がある場合
週20時間、月に80時間働くと、時給1200円×80時間=96,000円の月収になります。これに対して、保険料として引かれるのは概ね以下のとおりです(地域差あり)。
保険項目 | 概算額 |
---|---|
健康保険 | 約4,800円 |
厚生年金 | 約8,800円 |
雇用保険 | 約290円 |
介護保険(40歳以上) | 約1,400円 |
合計すると、40歳未満であれば約13,900円程度が天引きされ、手取りは約82,100円ほどになります。
社会保険加入のメリットも見逃せない
保険料が引かれると手取りは減りますが、医療費が3割負担になる、傷病手当や出産手当金が受けられるなど社会保険には大きなメリットがあります。
さらに、厚生年金に加入していると将来の年金受給額が増えるため、老後の安心にもつながります。短期的には損に見えても、長期的には得になる場合が多いです。
社会保険に加入したくない場合は?
「手取りを多くしたいから社会保険には入りたくない」と考える人もいますが、週の労働時間を19時間以下に抑えるか、従業員数100人未満の事業所で働くなどの工夫が必要です。
ただし、自分で国民健康保険や国民年金に加入する必要があり、トータルで見れば負担が軽くなるとは限りません。
まとめ:社会保険は負担だけでなく将来への備え
月96,000円の収入でも社会保険の対象になる可能性があります。手取りは80,000円前後になると見込まれますが、その分医療保障や年金制度の恩恵を受けられるのが大きな魅力です。
社会保険加入は単なる「手取り減」ではなく、「将来への投資」と捉えると納得しやすいでしょう。制度の内容をしっかり理解して、自分に合った働き方を選びましょう。
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