お子さんの入院を経験すると、たとえ医療費が子ども医療費助成制度でカバーされていても、個室代や入院食事代、付き添いによる収入減など「見えない負担」がのしかかってきます。特に持病があるお子さんの場合、次回の入院に備えて医療保険を検討するご家庭も多いはずです。この記事では、持病があっても加入できる子ども向け医療保険や、選ぶ際のポイントについて解説します。
子ども医療費助成制度ではカバーされない費用とは
多くの自治体では、子ども医療費助成制度によって通院・入院ともに自己負担額が無料または一部のみになる仕組みがあります。しかし、以下のような費用は対象外です。
- 差額ベッド代(個室・特室)
- 入院中の食事療養費
- 付き添いに伴う交通費・宿泊費
- 親の仕事を休むことで発生する収入減
こうした費用は長期入院になればなるほど負担が大きくなり、医療保険の補償対象になります。
持病がある子どもでも加入しやすい医療保険とは
一般的な医療保険では、告知義務(持病の申告)があるため、過去に大きな病気をしている子どもは審査で落ちてしまうこともあります。そこで検討したいのが以下のような保険です。
- 引受基準緩和型医療保険:健康告知の内容が少なく、加入ハードルが低い
- 無選択型医療保険:告知不要で加入できるが、保険料は高め
- 共済(県民共済・都民共済など):一部の持病があっても加入可能。保障内容がシンプルで安価
たとえば、コープ共済「たすけあいジュニアコース」は、月掛金が1000円からと手ごろで、持病によっては加入できるケースもあります。
おすすめの子ども向け医療保険(持病に対応しやすい商品)
以下は持病のある子どもでも比較的検討しやすい保険商品です(2025年時点の情報)。
保険名 | 特徴 | 月額 |
---|---|---|
コープ共済 たすけあいジュニアコース | 加入時の健康状態に柔軟、入院保障日額6000円 | 1000円~ |
フコク生命 こども保険 | 育英年金や医療特約を組み合わせ可能、持病内容によって加入可 | 2000円前後~ |
都民共済・県民共済 子ども型 | 保障は手厚くないが、加入しやすく保険料も安価 | 1000円前後 |
ただし、加入可否は持病の種類・程度・完治状況などによって変わるため、事前に各社の「健康告知内容」をよく確認し、相談窓口で個別に問い合わせるのがベストです。
医療保険以外の補助制度も活用しよう
保険だけに頼らず、行政や職場の制度も確認しましょう。
- 高額療養費制度:一時的な出費を軽減(多くの場合子どもは対象外でも家族で活用可能)
- 傷病手当金:親の休業時に所得補償が出るケースも
- 各自治体の福祉貸付・見舞金制度
こうした制度を組み合わせることで、経済的なリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ:持病があっても備えは可能。今できる準備からはじめよう
子どもに持病があっても、加入できる医療保険はゼロではありません。共済系の保険や引受基準緩和型の商品などをうまく活用すれば、次回の入院にも備えることができます。
まずは現在の医療費の内訳や将来の不安を整理し、保険や制度を活用した「現実的な備え」を始めてみましょう。
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