がん保険は大きな医療費リスクに備えるための重要な保険ですが、複数契約している場合、「本当に必要なのか」「無駄になっていないか」と疑問に思う人も少なくありません。今回は、がん保険を2つ加入することの意味や注意点について詳しく解説します。
がん保険の重複加入は無意味ではない
がん保険は原則として掛け捨て型が多く、加入数に上限があるわけではありません。がんと診断された場合の一時金や入院給付金、通院補償などは複数の保険からそれぞれ受け取ることができます。
たとえば、「A社のがん保険で診断一時金100万円」「B社で同じく100万円」といった形で、合計200万円を受け取れるケースもあります。
重複加入が有効なケースとは?
以下のような方には、がん保険を2つ以上契約しているメリットがあります。
- 進行がんや再発リスクの高い家族歴がある方
- 経営者やフリーランスで収入が途絶えることのリスクが大きい方
- 一方の保険ではカバーしきれない保障をもう一方で補完している場合
実例:Xさん(自営業・50代)は、診断一時金の支給が手厚いA社と、通院や先進医療に強いB社の保険を組み合わせることで、トータルバランスの取れた保障を確保しています。
デメリットと見直しポイント
一方で、以下のような点には注意が必要です。
- 保険料のダブり支払いでコストがかさむ
- 保障内容がほぼ同じで重複しているだけの場合、コスパが悪い
- 契約内容の把握が難しくなる
見直しの際は、保障内容と支払い保険料のバランスを確認し、不要な保障があれば解約または減額も視野に入れましょう。
解約の判断ポイント
以下のチェックポイントを参考にしましょう。
- 2つの保険でまったく同じ保障内容になっていないか
- どちらかが保障内容に偏りがあり、他方に統一できるか
- がん罹患後の経済的ダメージを1社分の給付金で十分カバーできるか
実例:Yさん(会社員・40代)は、2社の保険内容がほぼ重複していることに気づき、給付金と通院保障が優れている1社に一本化。年間保険料を3万円節約できたそうです。
がん保険の見直しタイミング
ライフステージの変化があった際には、保険の見直しが有効です。
- 子どもが独立した
- 住宅ローンを完済した
- 勤務形態や年収が変わった
その都度、家計の支出と保障の必要性を見直すことが、無駄のない保険活用に繋がります。
まとめ:がん保険は目的に応じて取捨選択を
がん保険を2つ契約していること自体が「無駄」ではありませんが、保障内容の重複や保険料の負担が過大でないかを定期的に見直すことが重要です。保険は「入って安心」だけでなく、「活用してこそ価値がある」もの。自身のライフプランに合った保障設計を意識しましょう。
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