国民健康保険と社会保険の二重払いは返金される?退職時の保険手続きで注意すべきポイント

国民健康保険

退職や転職の際には、健康保険の切り替えに伴って思わぬトラブルが起こることがあります。特に「国民健康保険(国保)と社会保険(社保)の二重払い」に関する混乱は多く見られます。この記事では、国保と社保が重複してしまった場合の対処法や返金の可否、実際に払う必要があるのかについて詳しく解説します。

社会保険と国民健康保険の重複加入は原則不可

原則として、健康保険は「いずれか一方にしか加入できない」制度です。就職すれば会社を通じて社会保険に加入し、退職したら国民健康保険に切り替えるのが基本の流れです。

しかし、手続きのタイミングや通知の遅れなどで、結果的に両方に加入した状態になるケースもあります。そのような場合には「どちらか一方の保険料が無効」となり、返金対象になることがあります。

保険料の支払い義務と請求される理由

会社が社会保険料を請求してくるのは、あなたが在職していた期間について、社会保険に加入していたからです。これは保険証の使用有無にかかわらず、加入期間分の保険料が発生します。

仮に退職後に国保に加入していたとしても、会社側が社会保険の喪失手続きを遅らせた場合には「重複加入」が発生してしまい、二重に保険料を支払うことになります。

二重払いが発生した場合の返金対応

重複加入が判明した場合、一般的にはどちらかの保険料が返還対象となります。以下のような対応がとられます。

  • 国保が後からの加入であれば、国保の脱退届を出すことで保険料が返還される
  • 社保の資格喪失手続きが遅れた場合、事業所側が手続きを訂正し、社保分が調整されることもある

重要なのは、役所や保険者に早めに申し出ることです。放置していると返金が受けられなくなるケースもあるため、気づいた時点で行動を起こすことが大切です。

社保未使用でも保険料の支払いは必要か?

「社保の保険証を使っていないから支払い不要」と考えるのは誤解です。健康保険は使用の有無に関係なく、加入していた期間分の保険料が発生します。これは法的に義務付けられているため、原則として支払いは必要です。

ただし、厚生年金や健康保険の資格喪失手続きが適切になされていれば、無駄な支払いは避けられます。

実例:就職から退職後の保険手続きの流れ

例:4月1日入社 → 5月末退職 → 6月から国保加入

この場合、会社が5月末で社保の喪失手続きを済ませていれば、国保の加入は6月1日付となります。しかし、会社の手続きが遅れて6月末に社保の喪失扱いとなった場合、6月の国保と社保の二重払いが発生する可能性があります。

このような時は、どちらの保険が有効だったかを確認し、もう一方の保険料の返還を申請することが必要です。

まとめ:保険の二重加入はすぐに確認・相談を

退職・転職の際は、健康保険の切り替えを確実に行うことが大切です。万が一、国保と社保の両方に加入してしまっても、早めに市区町村の窓口や会社の担当者に相談すれば返金対応が受けられる可能性があります

保険料の支払いは加入期間に基づくもので、保険の使用有無では判断されません。困ったときは、社会保険労務士などの専門家に相談するのも一つの方法です。

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