「40年前に1億円の死亡保険に入っていたとしたら、月の掛け金はいくらくらいだったのか?」という疑問は、生命保険の仕組みや過去の相場を知る良いきっかけになります。今と違い、金利が高かった時代の保険料は現代とは大きく異なっていました。この記事では、掛け捨て型と積立型(終身保険)それぞれの違いと、当時の保険料の目安をわかりやすく解説します。
40年前の生命保険事情:今との大きな違い
1980年代前半(昭和50年代後半〜60年代初頭)は、定期預金金利が5〜7%以上の高金利時代であり、保険会社の予定利率も現在よりはるかに高かったため、保険料は今より安く設定されていました。
現在(2020年代)は低金利の影響で、同じ保障内容でも保険料が割高になる傾向があります。よって、「当時は今よりお得だった」と言えるのです。
掛け捨て型(定期保険)の場合の目安
掛け捨て型の保険は、死亡保険金を受け取る代わりに満期返戻金がなく、保険料は割安です。
たとえば40年前に30歳の男性が、60歳満了・死亡保障1億円の定期保険に加入した場合、月々の保険料はおおよそ以下の通りと推定されます。
- 月額:3万円〜5万円前後
- 年齢や健康状態、契約期間により変動
保障期間が短く、更新型であればさらに安くなるケースもありました。
積立型(終身保険)の場合の保険料は?
1億円の保障を終身で確保する積立型保険(終身保険)は、満期や解約時に返戻金があり、保険料は高額になります。
40年前の加入であっても、以下のような保険料が想定されます。
- 月額:10万円〜20万円以上
- 30歳加入・60歳払い込み済みプランの場合
- トータルで支払う額は数千万円単位になる可能性も
しかし、当時の高予定利率(5%〜6%)のおかげで、払込保険料の総額に対する返戻率が非常に高く、現在の保険よりも資産形成効果がありました。
保険料の試算に影響する要素
保険料はさまざまな要素によって変動します。
- 契約者の年齢・性別:若いほど保険料は安い。
- 健康状態:告知結果により割増となる場合あり。
- 保障期間:終身 or 定期(10年・20年など)で大きく異なる。
- 保険の種類:定期、終身、養老などによって設計が異なる。
「1億円の保険」といっても、設計によって掛け金は大きく異なるため、目的に応じた選択が重要でした。
現代との比較:今1億円の保障を得るには?
現在では、ネット生保や団体保険などを活用すれば、30代男性の定期保険で月1万円前後で1億円の保障を得ることも可能です。
一方、積立型は今でも高額で、月10万以上の保険料が必要となる場合が多く、加入ハードルは高めです。
まとめ:1億円の保険は当時でも高額、設計と目的がカギ
40年前に1億円の保険に入っていた場合、掛け捨てなら月3〜5万円程度、積立なら10万円以上が相場でした。高金利時代だったとはいえ、大きな保障を得るには相応の掛け金が必要だったのです。
保険は「何を守りたいか」「どれだけの期間か」によって選ぶべき種類や保険料が異なります。過去の相場を知ることは、今後の保険選びの参考にもなるでしょう。
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