45歳経営者が考える理想的なFIREのタイミングとは?資産・家族構成から読み解く柔軟な人生設計

貯金

FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、経済的自立と早期リタイアを目指す生き方ですが、実はその定義もさまざま。完全に働かない”完全FIRE”もあれば、仕事を緩やかに続ける”サイドFIRE”や”バリスタFIRE”も存在します。今回は、資産や家族構成がある程度安定した中年層の経営者が、どのような視点でFIREを考えるべきかを具体的に解説します。

まず確認したい現在の資産状況と家計バランス

例えば、45歳で家族3人(妻・中学生の子)という構成の方で、家の預金が約4000万円、会社預金が2000万円ある場合。住宅ローンは残1770万円、うち1000万円を2年後に繰上げ返済予定という状況であれば、資産の厚みとしてはかなり安定しているといえます。

また、収入源が会社経営によるものであれば、継続的な利益や役員報酬がある限り、資産を取り崩さずに生活できる可能性も高く、FIREへのハードルは下がります。

FIREの可否を決める3つの視点

  • 年間支出と必要生活費の把握
  • 子どもの教育費や老後資金の備え
  • 資産運用や副収入の計画

例えば、年間生活費が夫婦+子どもで月30万円×12=360万円だと仮定すると、資産からの取り崩しで生活するには、理論上は9000万円〜1億円ほどの準備があると安心です。現在の手元資産6000万円(個人+会社)に加え、事業所得が継続するなら、60歳〜65歳での段階的FIREは十分射程圏内でしょう。

「ゆるく働く」FIREという新しい選択肢

完全にリタイアせず、好きな仕事を続けながら自由な時間を確保するスタイルは「サイドFIRE」や「ゆるFIRE」と呼ばれます。このスタイルは、精神的な充実感と経済的安定を両立できる点で近年注目されています。

現在のように会社経営を緩やかに続ける意志がある場合、FIRE=完全リタイアにこだわる必要はありません。むしろ、ご自身の強みを活かした収入源を維持しながら、家族との時間や趣味、旅行などにも時間を使えるライフスタイルが実現できます。

住宅ローンとFIREの関係

現在の住宅ローン残高が1770万円あり、控除終了後に1000万円の繰上返済を予定している場合、この判断は資金計画上非常に理にかなっています。

住宅ローン控除期間中は税制メリットを享受し、控除終了後に借入を圧縮することで将来の負担を軽減。これによりFIRE実現後の固定費が下がり、資金に余裕を持った生活設計が可能になります。

将来のキャッシュフローを可視化する

ライフプランシミュレーションを行うことで、老後までの資産推移や支出見通しを数値化できます。これにはFP(ファイナンシャルプランナー)との相談が有効です。

例えば:60歳でFIRE、月25万円の生活費、年金受給開始を65歳とすると、必要な資産額や取り崩しシミュレーションが可能になります。

まとめ:FIREは年齢ではなく「準備」で決まる

FIREを考えるうえで重要なのは、「いつまでに」「どの程度の資産で」「どんな暮らしをしたいか」の明確化です。45歳時点で十分な金融資産と事業基盤がある方であれば、ライフスタイルに応じたFIREはいつでも選択可能です。

特に「仕事は続けたい」という前提がある場合、段階的FIREやサイドFIREが現実的かつ理想的な選択肢になるでしょう。経済的自由の先にある「時間の使い方」に焦点をあて、無理のない人生設計を目指してみてください。

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