通信制高校に通いながらアルバイトをしている学生の方にとって、「扶養の範囲内で働く」ことは重要なポイントです。収入を増やしたいけれど、保険加入や税金の問題が気になる――。この記事では、そんな悩みを抱える10代の方に向けて、扶養の条件やアルバイト収入の目安、保険加入の基準についてわかりやすく解説します。
扶養を外れないための基本:年間103万円以内が目安
一般的に「扶養の範囲内」とは、年間の所得が103万円以下であることを指します。この金額を超えると、親の所得控除(扶養控除)から外れ、親の所得税や住民税が増える可能性があります。
つまり、年間の合計収入を103万円以内に抑える限りは、月によって収入の差があっても扶養から外れるわけではありません。
「月収10.8万円を3ヶ月超えると社会保険加入」ルールの正体
最近よく聞くのが「月収108,000円を3ヶ月連続で超えると保険加入が必要」という話。これは社会保険の加入条件に関するものです。
社会保険(健康保険・厚生年金)に入らなければならないケースは以下の通りです。
- 週の労働時間が20時間以上
- 月収88,000円以上(年収換算で106万円)
- 勤務期間が1年以上見込み
- 学生でない(※通信制高校も原則は「学生扱い」されます)
つまり、あなたが「通信制高校在学中」であれば、通常この社会保険加入義務の対象にはなりません。
収入が月によってバラついても大丈夫?
はい。扶養において重要なのは「月収」ではなく「年間所得(103万円以内)」です。たとえば、
- 1月:14万円
- 2月:8万円
- 3月:5万円
- …年間合計:99万円
このように月収にバラつきがあっても、年間で103万円を超えなければ扶養は外れません。
扶養に加えて注意すべきもう1つのライン「130万円」
親が会社員(被用者保険)であなたが「学生ではない」場合、年間収入が130万円を超えると健康保険の被扶養者資格からも外れることになります。
ただし、「学生である限り」はこの130万円ルールも緩和され、通常は社会保険への加入義務は発生しません。しかし、通信制高校で実質的に昼間働いているような場合は、扱いが分かれることもあります。
まとめ:年収と週の労働時間を守れば大丈夫
・年間収入が103万円を超えない限り、基本的に親の扶養から外れることはありません。
・週の労働時間を20時間未満に抑えていれば、社会保険に入る必要も基本的にありません。
・「今月だけ多く稼ぐ」ことはOK。ただし年間収入の管理が重要です。
少しでも不安がある場合は、アルバイト先の労務担当者や親御さんに相談すると安心です。
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