休学中の学生バイトでも社会保険に入る?週20時間・月収88,000円超えで注意すべきポイント

社会保険

休学中にアルバイトをしている学生の中には、「社会保険の加入条件に該当してしまうのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。特にシフトに多く入るようになると、税金や親の扶養への影響も気になります。この記事では、休学中の学生が社会保険に加入する条件や、扶養・税金との関係についてわかりやすく解説します。

まず知っておきたい:社会保険加入の5つの条件

アルバイトでも条件を満たすと社会保険(厚生年金・健康保険)に加入しなければならないケースがあります。特に注意すべきは「短時間労働者の特例」です。以下5つの条件すべてを満たすと、社会保険加入が必要になります。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 月収が8.8万円以上(年収換算約106万円)
  • 2ヶ月を超えて継続勤務の見込みがある
  • 勤務先の従業員数が51人以上(2024年10月からは51人未満でも適用対象拡大)
  • 学生でない(休学中は「学生ではない」と見なされる)

つまり、休学中であっても他の条件を満たしていれば「社会保険加入義務がある」と判断される可能性があるのです。

1ヶ月だけ条件を満たした場合はどうなる?

社会保険加入の判断は、基本的に「継続的な条件該当」が基準になります。1ヶ月だけたまたま週20時間を超えたり、月収が88,000円を超えたからといって、即座に加入が義務付けられるわけではありません。

ただし、雇用契約や勤務実態が「今後も継続して該当条件を満たす」と判断されると、1回の該当でも保険加入を求められるケースもあります。逆に、今後のシフトで時間数や収入を調整し、継続的に該当しないようにすれば加入を避けられる可能性が高くなります。

親の扶養に入っている場合の注意点

親の扶養に入っていると、「所得税上の扶養(年収103万円以下)」と「健康保険上の扶養(年収130万円未満)」の2種類の基準が関係してきます。

  • 103万円の壁:年収103万円を超えると、親の所得控除(扶養控除)が受けられなくなり、親の所得税・住民税が増える可能性があります。
  • 130万円の壁:年収が130万円を超えると、親の健康保険の扶養から外れ、自分で国民健康保険や社会保険に加入する必要が出てきます。

したがって、社会保険に加入しなくても、年収が103万円を超えると親に税的な負担が発生するため、年収調整は慎重に行う必要があります。

実際のケース:7月だけ条件該当、8月は調整予定の場合

例えば7月に週20時間以上勤務し、月収88,000円を超えたとしても、8月以降のシフトで週20時間未満・月収88,000円未満に調整すれば、継続的な条件該当にはならない可能性があります。結果として、社会保険への加入義務が発生しないケースも多くあります。

ただし、アルバイト先によっては形式的な条件該当だけで保険加入を求められる場合もあるため、不安な場合は「労働条件通知書」や「勤務先の就業規則」を確認し、早めに相談しておきましょう。

社会保険を回避しつつ、扶養内で働くためのコツ

  • 月収は88,000円を超えないように調整する
  • 週の勤務時間は20時間未満を意識する
  • 年収103万円以内に収めるよう年間スケジュールを立てる
  • 雇用契約期間を2ヶ月以内とし、更新方式にしてもらう

これらを意識することで、親の扶養内でバイトを続けながら社会保険の加入を避けることができます。

まとめ:休学中のバイトも社会保険や扶養に注意しよう

休学中の学生でも、「学生ではない」と判断されるため、社会保険の加入条件に該当する可能性があります。ただし、1ヶ月だけ条件を満たした程度では、加入義務が発生しないことも多いため、今後のシフトを調整することで回避できる余地はあります。

一方で、親の扶養内で働くには「年収103万円以下」「週20時間未満」「月収88,000円未満」を意識した働き方がポイントです。状況に不安がある場合は、勤務先の労務担当や保険会社、または市区町村の保険課に相談しておくと安心です。

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