確定申告の際に確認する「源泉徴収税額」という項目が、還付金を指すのかどうか疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、源泉徴収税額とは何か、そして還付金との関係について詳しく解説します。
源泉徴収税額とは?
源泉徴収税額とは、給与や報酬などを受け取る際にあらかじめ差し引かれた所得税のことです。
通常、会社員やアルバイトは、給料から所得税が差し引かれた状態で受け取っています。この差し引かれた所得税の合計額が、「源泉徴収税額」として記載されます。
源泉徴収税額の計算例
例えば、月給30万円の会社員がいるとします。
- 所得税率が10%
- 毎月3万円(30万円 × 10%)が源泉徴収される
- 年間の源泉徴収額は3万円 × 12ヶ月 = 36万円
この36万円が「源泉徴収税額」として確定申告の書類に記載されます。
源泉徴収税額と還付金の違い
結論から言うと、源泉徴収税額 = 還付金ではありません。
還付金は、確定申告の結果、「払い過ぎた税金が戻ってくる場合に発生するもの」です。
還付金が発生するケース
以下のような場合、払い過ぎた所得税が還付される可能性があります。
- 年間の所得控除(医療費控除やふるさと納税など)を適用すると、所得税額が減る
- 年末調整で調整しきれなかった控除が確定申告で適用される
- フリーランスや副業の確定申告で、経費を申告した結果、税額が減る
還付金の計算例
例えば、源泉徴収税額が36万円だった場合、確定申告の結果、本来の所得税が30万円だったとすると、
還付金 = 36万円 – 30万円 = 6万円
この6万円が払い過ぎた税金として、還付金として戻ってきます。
源泉徴収税額を確認する方法
源泉徴収税額は、以下の書類で確認できます。
- 給与所得者:会社から発行される「源泉徴収票」
- フリーランス・副業:「支払調書」や確定申告の「支払合計表」
確定申告をする際は、源泉徴収税額を正しく記入し、還付金があるかどうか確認しましょう。
まとめ
- 源泉徴収税額とは、あらかじめ給与や報酬から差し引かれた所得税のこと。
- 還付金は、確定申告をした結果、税金を払い過ぎていた場合に戻ってくるお金。
- 源泉徴収税額のすべてが還付金になるわけではなく、控除や経費によって変動する。
還付金が発生するかどうかは、確定申告の結果次第なので、しっかり控除の適用をチェックすることが大切です。
コメント