自営業者は会社員とは異なり、社会保障制度の手厚さに差があります。そのため、万が一に備えて生命保険をしっかり準備しておくことが必要とされる一方で、「保険料が高すぎるのでは?」と悩む方も少なくありません。この記事では、毎月の保険料の相場や、見直す際のポイントをわかりやすく解説します。
自営業者の生命保険料、相場はどれくらい?
FP(ファイナンシャル・プランナー)などの調査によると、自営業者の世帯主が支払う生命保険料の平均は月1.5万円〜2.5万円程度が目安とされています。
とはいえ家族構成や年齢、加入目的によって差があり、以下のようなパターンが一般的です。
- 独身・扶養なし:月1万円前後
- 配偶者+子1人:月2万円前後
- 家族4人+事業リスクにも備える:月3万円前後
そのため、月32,000円という保険料は「高すぎる」とは一概に言えませんが、加入内容や保障額によっては見直し余地があるかもしれません。
なぜ自営業者は保険を手厚くする必要があるのか
自営業者は、厚生年金や労災、傷病手当金など会社員向けの公的保障がありません。死亡時の遺族年金や病気による収入減にも自力で備える必要があります。
そのため、以下のような保障が必要とされます。
- 死亡保障(遺族の生活費)
- 就業不能保障(長期療養時の収入補填)
- 医療保障(入院・手術費)
これらをカバーするために、複数の保険商品を組み合わせて加入している場合、保険料が月3万円を超えることは珍しくありません。
見直すべきタイミングとチェックすべき項目
高いと感じたときは、まず次の項目を確認してみましょう。
- 目的と保障内容が一致しているか?
- 重複する保障(医療・通院など)がないか?
- 終身保険に偏っていないか?
- 最新の収入・生活費に見合っているか?
例えば、子どもが成長して学費のピークを過ぎた場合などは、保障を減額して保険料を下げられる可能性があります。
保険料を抑えたいときの選択肢
保険料を節約したいときは、次のような見直し方法があります。
- 掛け捨て型に切り替える
→ 定期保険や収入保障保険は、保険料が割安です。 - ネット専業保険会社の活用
→ ライフネット生命や楽天生命などは月数千円で加入可能。 - 保険ショップで無料相談
→ 第三者の視点で保障の過不足を見てもらえる
ただし、保険料が安くなる=必要な保障が減るということでもあるため、「何を削っていいか」は慎重に判断しましょう。
実例:世帯主(自営業・40代・子2人)の保険内訳
以下は月32,000円支払っているケースの一例です。
- 定期死亡保障:5,000万円(収入保障型)→月12,000円
- 医療保険(入院+手術+がん):月7,000円
- がん保険(通院・先進医療付き):月5,000円
- 個人年金保険:月8,000円
このように、将来の備えも含めて多層的に保険を組んでいる方もいます。自分に合った「必要な分だけ」に調整できれば、無駄なく安心な保障が実現できます。
まとめ:自営業ならではの保障は必要。でも保険料は“内容次第”で見直せる
月32,000円の保険料は、自営業として手厚く備えているパターンとして珍しくありません。ただし、加入目的や保障内容が生活実態に合っていない場合は、見直すことでムダな支出を抑えられる可能性もあります。
一度プロに相談して「今の自分に本当に必要な保障とは何か?」を明確にしておくことで、保険料を抑えながらも安心をキープする保険設計が可能になります。
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