子どもの大学進学費用を学資保険に頼らず、手元資金でまかなったというケースは珍しくありません。その結果、「学資保険のまま寝かせておくのはもったいないかも」と思う方も増えています。この記事では、学資保険を崩さずに済んだ場合に、そのお金をより有効に活用する方法を目的別に解説します。
学資保険を解約せず放置するデメリット
多くの学資保険は元本保証や満期返戻金がある一方、運用益が非常に少ないのが実情です。満期まで寝かせておいても年利に換算すれば0.2〜0.5%程度というケースもあります。
また、途中で解約すると元本割れのリスクもあり、適切なタイミングを見極める必要があります。満期を迎えた後は運用機能がなくなり、単なる保険会社での預け入れ状態になることも。
今後の使い道に応じて選ぶ資金運用の選択肢
「いつ、何の目的で使うのか」によって最適な運用先は変わります。以下のようなパターン別に考えてみましょう。
- 2〜3年以内に使う予定がある:安全性重視 → 定期預金・個人向け国債(変動10年)
- 5年以上使う予定なし:利回り重視 → つみたてNISA・インデックス投資信託
- 流動性を残したい:柔軟性重視 → 高金利ネット銀行の普通預金
実際に、満期返戻金を一部使って残りを「つみたてNISA」に移した家庭では、平均利回り3〜5%程度で運用できているという例もあります。
つみたてNISAやiDeCoの活用は現実的?
つみたてNISAは年間40万円までの投資に対して運用益が非課税になる制度で、特に運用期間が10年以上見込める場合に効果的です。
一方、iDeCo(個人型確定拠出年金)は60歳まで引き出せない点に注意が必要ですが、所得控除のメリットがあるため、将来の老後資金として考えるのには向いています。
ただし、どちらも元本保証ではないため、リスク許容度に応じた選択が必要です。
運用せず確保しておく選択も間違いではない
教育費の支出は大学進学時だけではなく、下宿代や留学費、進学後の資格取得費用など予想外にかかることもあります。
そのため、「まだ使い道が定まっていないうちは無理に動かさず、現金や定期で確保しておく」という判断も一つの選択です。
また、子の結婚資金や住宅支援など将来のライフイベントにも備えられます。
まとめ:学資保険を崩さなかったからこそ広がる選択肢
学資保険を使わずに済んだ今、手元資金をどう活用するかは非常に重要な判断になります。資金の目的と期間を見極めながら、定期預金・つみたてNISA・国債など適切な選択肢を取り入れていきましょう。焦らず、自分に合った方法で安心かつ効率的な資産運用を始めてみてください。
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