「楽天カードと楽天銀行デビットカード、どちらも還元率1%だけど“合算で付く”のと“都度付く”のでは少しだけロスがある」と言われることがあります。実際、両者のポイント付与の仕組みには細かな違いがあり、使い方次第で実質的な貯まり方が変わることがあります。この記事ではその違いを整理し、どちらがどちらかを含めてわかりやすく解説します。
まず:還元率1%の基本と両カードの共通点
「還元率1%」とは、100円につき1ポイント(=1 円相当)をもらえる仕組みのことです。例えば1000円使えば10ポイント=10円相当です。実際に「楽天カード」は「100円につき1ポイント」還元が記載されています。([参照](https://www.rakuten-card.co.jp/minna-money/credit-card/point/article_2110_00001/))
同様に「楽天銀行デビットカード」も「ご利用100円ごとに1ポイント(還元率1%)」という表記があります。([参照](https://www.rakuten-bank.co.jp/debit-card/feature/))
違い① 「付与のタイミング/集計対象」の違い
「楽天カード」の場合、2023年11月ご請求分より「1回のカードショッピングごとに100円につき1ポイント」という付与ルールに変更されました。([参照](https://support.rakuten-card.jp/faq/show/153733?site_domain=guest))
この変更前は「月のカードショッピング合計額で100円につき1ポイント」だったため、複数回に分けた少額決済では切り捨て分が大きく、実質的なポイントが少なくなる可能性が指摘されています。([参照](https://manetatsu.com/article/2023/08/04/447976.html))
一方、「楽天銀行デビットカード」は「前月末までに確定したご利用額の合計」に対してポイントを進呈するという仕組みが明確に記載されています。([参照](https://help-personal.rakuten-bank.net/楽%E3%81%99%E3%81%A3%E3%81%A8%E3%81%BE%E3%81%9F/d‐644b26f88d41b9001bbcd35b))
違い② 「少額決済/支払い回数が多い」影響で実質差が出るケース
例えば、月に1,999円の支払いを10回(合計約19,990円)するケースを考えます。旧制度であれば「月の合計19,990円に対して100円につき1ポイント」=199ポイントでした。
しかし「1回毎」の制度に変わると、1,999円→100円単位で切り捨て=19回×100円=1,900円分→19ポイント、10回で約190ポイントとなり、月1回付与と比べ9ポイント少なくなるという指摘があります。([参照](https://watch.impress.co.jp/docs/news/1520896.html))
このように、「支払い回数が多く、1回あたりの金額が少ない」場合、カードの付与ルール変更により“ロス”が発生しやすいというわけです。
どちらが「毎支払ごと」か「月の利用額合算」か?答えを整理
・楽天カード:現在は「1回の買い物ごと」に対して100円につき1ポイント付与。つまり「毎支払ごと」の仕組み。([参照](https://support.rakuten-card.jp/faq/show/153733?site_domain=guest))
・楽天銀行デビットカード:付与対象は「前月末までに到着した確定売上情報」の“合算額”に対して100円につき1ポイント。つまり「月の利用額を集計してから付与」の仕組み。([参照](https://help-personal.rakuten-bank.net/643cc759e0862d001be0ad9d))
したがって、質問にある「どちらかは月の利用額を合算して付与」「もう一方は毎支払ごとにポイントが付与で少しだけロスがある」というのは、この構造を指しており、以下が正しい組み合わせです。
楽天銀行デビットカード:月の利用額合算
楽天カード:支払ごと付与(毎支払)
選択・使い方で注意したいポイント
ポイント還元率が同じ1%でも、付与ルールで実質の貯まり方が変わるため、次のような点に気をつけると良いでしょう。
- 少額決済が多い場合、楽天カードの「毎支払」ルールだと切り捨て損の影響が出やすい。
- 月内の利用をまとめてから決済できるなら、楽天銀行デビットカードは“合算”付与なので切り捨て損が少ない可能性。
- ただし利用上限/使いやすさ/支払い方法(後払い vs 即時払い)なども別の観点なので、「還元率だけで選ぶ」のではなく総合的に判断することが大切です。
また、楽天カードは「支払い後、請求を待つクレジット形式」、楽天銀行デビットカードは「口座から即時払い」と、性質が異なるため、利用目的・管理のしやすさに応じて使い分けるのもひとつの戦略です。
まとめ
還元率1%という点で両カードは横並びですが、ポイント付与ルールに細かな違いがあります。
楽天銀行デビットカードは「月の利用額合算」、楽天カードは「支払ごと付与」という点を理解すれば、「少しだけロスする」という指摘の意味も腑に落ちるでしょう。
使い方・支払い回数・1回あたり金額などを意識して、自身のライフスタイルに合ったカードを選び、効率よくポイントを貯めていきましょう。
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